Mack The Knife #
基本データ #
- 作曲年:1928年
- 作曲:Kurt Weill (1900-1950)
- 作詞:Bertolt Brecht (1898-1956)
- 英詞:Marc Blitzstein (1905-1964)
参考音源 #
- Sonny Rollins / Saxophone Colossus (1954)
- 名盤で曲名はMoritatとクレジットされておる。キーはB♭。
- Kenny Dorham / Quiet Kenny (1959)
- これも名盤。キーはB♭だが後テーマで一時的にBに転調している。
- Ella Fitzgerald / Ella In Berlin (1960)
- この曲が最初にヒットした都市、ベルリンでの実況盤。キーはGから半音ずつD♭まで転調している。
- Oscar Peterson Trio Plus One (1964)
- トランペットは名手クラーク・テリー。キーはB♭。
曲目解説 #
『三文オペラ』の中の1曲でMoritatというタイトルでヨーロッパでヒットした。米国では1950年代に入って英訳されてからようやく成功した。
メロディとコード #
キーをB♭として説明する。
この曲のようにシンプルなハーモニーは、実際のジャズの演奏ではコードは記譜されたものに縛られず演奏中に適宜文脈にあったものが選択されることが多い(Bye Bye Blackbirdの解説も参照)。
さまざまな演奏(録音や実演)から実際に聴き取ってジャズイディオムを学ぶきっかけとなるだろう。
1-7小節目 #
基本的な構成は、1-2小節目がトニック(B♭maj7)、3-6小節目がドミナント(F7、及びそのリレイティブ・コードであるCm7)、7小節目がトニックである。ただし、原曲ではこの間、ベースは、トニックのペダル・ポイントで書かれている。
したがって、シンプルに演奏するとき(特に2-フィールのとき)は、B♭maj7 | % | Cm7 | F7 | Cm7 | F7 | B♭maj7 | のように演奏されるが、ソロが展開するにつれて、冒頭を B♭maj7 (E♭7) | Dm7 G7 | や B♭maj7 Cm7 | Dm7 D♭dim7 | のように演奏されている(例えばRollins1956を聴くとこのすべてが演奏されている)。
また、4小節目はG7やF7が選択肢になりうるが、この2つのコードは両立しない。したがって、リズム・セクションは、ソロイストの演奏を妨げてはならない。
11-14小節目 #
ここも同様に、12小節目はG7やF7が選択肢になりうる。