Serenity

Serenity

基本データ

  • 作曲年:1958年頃
  • 作曲:Joe Henderson (1937-2001)

参考音源

Joe Henderson/In ’N Out(1964)
ヘンダーソンとドーハムのオリジナルが収められてアルバム。キーはE♭。

曲目解説

テナー・サクソフォン奏者ジョー・ヘンダーソンによる曲で1コーラス14小節である。ワークショップでは鍛錬編でも取り扱った。

ハーモニーもなかなかやりごたえがあるが、鍛錬編では主にリズムを中心にテーマでのアンサンブルを扱った。

リズム

リズムは、まずは正確に演奏できるように繰り返し練習することが大切である。ゆっくりなテンポからスタートし、正確に理解した上で演奏できるようになるまで、テンポをあげるべきではない。

1-4小節目

テーマにおいて、リズム・セクションはキックのみを演奏してサウンドの緊張感を高める効果を与える。

1小節目の2拍目ウラは短く(8分音符)、また2拍目の1拍目ウラは長い(私は付点4分音符と4分音符のタイで記譜した。このように、リズムセクションであっても、音符のアタックの位置に加えて、どこまで保持されるか、またアーティキュレーションはどうであるかを意識して正確に演奏することが求められる。

また、3小節目は1拍目ウラ、3拍目ウラ、4小節目は1拍目ウラと拍目オモテを演奏する(4小節目3拍目以降は5小節目以降=タイムに連なる)が、これらもリズムセクション全体できちんとアンサンブルしているかが重要である。

これらのキックは、メロディの動きと対位法的なリズムをなす(対位法的という言葉は正確ではないかもしれないが比喩としてとらえてください)。メロディとリズムがそれぞれどのような動きをしているか、管楽器奏者、リズム奏者双方が自分と相手の動きをきちんと理解しておくことも重要である。

8-9小節目

ここにもちょっとしたキックがある。8小節目はいわゆる一拍半フレーズが続き、9小節目で保持して4拍目ウラからアンティシペーションとなる。なお、9小節目の4拍目ウラはトゥッティで、リズム・セクションは3拍目ウラから始まるメロディ・ラインのリズムを補強する。

これも最初は正確に演奏するのが難しい。管楽器の下のパート(オリジナルではテナーサックス)もリズム・セクションと同じ動き(役割)をすることにも注意。