When You Wish Upon A Star

When You Wish Upon A Star

基本データ

  • 作曲年:1940年
  • 作曲:Leigh Harline (1907-1969)
  • 作詞:Ned Washington (1901-1976)

参考音源

Dave Brubeck / Dave Digs Disney (1957)
Alice in Wonderlandで始まるブルーベックのディズニー集。キーはE♭。
Bill Evans / Interplay (1962)
トランペットにフレディ・ハバード、ギターにジム・ホールを迎え、ベースがパーシー・ヒース、ドラムがフィリー・ジョー・ジョーンズというクインテットで録音された。オリジナル・キーであるEで録音されている。

曲目解説

1940年のディズニー映画『ピノキオ』 の主題歌で、以後、ウォルト・ディズニー・カンパニーの代表曲のひとつ。

映画が公開された1940年にはさっそくグレン・ミラーが演奏するなど、ジャズのカヴァーも多い。オリジナル・キーはEであるが、インストゥルメンタルでの演奏ではE♭で演奏されることが多い。

コードとメロディ

以下、キーをE♭として解説する。

1小節目

さまざまなリハーモナイズが可能であるが(例えばE♭maj7, D7 D♭7 C7)、原曲はE♭maj7 C7である。3-4拍目のメロディがA♭-Gと動くので、ダイアトニック・コードのCm7ではなくC7が妥当。

コードを学ぶ上で、このような細かなメロディの動きにも注意がいくようになると、そろそろ中級者へステップアップできるだろう。

2-3小節目

オリジナルは、 Fm7 | B♭7 としており、そのような録音が多いのだが、たまに、Fm7 C7 | Fm7 B♭7 とすることもあるだろう。ただし、この場合、4小節目のメロディDとFm7を嫌うひとがいるかもしれない。

4小節目

大きく捉えると、E♭maj7なのだが、オリジナルのようにE♭dim7 ♭maj7とすることもできる。 また、次の小節Gm7に進行するために、E♭maj7 A♭7とすることも多い。

6-7小節目

オリジナルは、 Fm7 | B♭7 としている。 ただ、2-3小節目のところで解説したように、Fm7 C7 | Fm7 B♭7 とすることもできる。

20小節目

ここも4小節目同様、原曲のようにE♭dim7 E♭maj7とすることが多い。

21-22小節目

ブリッジ(サビ)の5-6小節目である。

オリジナルは、Cm7 | F7としており、そのような録音も多いが、24小節目にかけてさまざまなリハーモナイズが可能である。

キース・ジャレットはメロディも変更して、Am7(♭5) D7 | Gm | Cm7 F7 | Fm7 B♭7 |のように演奏している。

23-24小節目

さまざまな解釈がかのうであるけれども、いちおうオリジナルを押さえておいてそこから発想するとよいかもしれない。 ディズニーの録音では、A♭m | B♭7 | となっている。すなわちサブドミナント・マイナーからドミナントに進行している。

Brubeck(1957)のようにFm7 | B♭7 | のようにしてももちろん間違いではないけれども、Fm7(♭5) | B♭7 | という選択肢はなかったのだろうか。

事例研究

Bill Evans / Interplay(1962)

キーはEである。

Emaj7 C♯7F♯m7 Emaj7/G♯Amaj7 B7C7 B7 A♯m7(♭5) Am7
G♯m7 GdimF♯m7 G♯m7Amaj7 B7Cmaj7/B B7alt
Emaj7 C♯7F♯m7 Emaj7/G♯Amaj7 B7C7 B7 A♯m7(♭5) Am7
G♯m7 GdimF♯m7 G♯m7Amaj7 B7Bm7 E7
Amja7 B7G♯7alt C♯7F♯m7 B7Emaj7 / / D♯7
G♯m7 C♯m7F♯7 GdimCmaj7 / / F♯7B7sus4 B7
Emaj7 C♯7F♯m7 Emaj7/G♯Amaj7 B7C7 B7 A♯m7(♭5) Am7
G♯m7 GdimF♯m7 G♯m7Amaj7 B7Cmaj7/E Fmaj7/E