庭の椿で椿油(2009.10)


 秋になり、庭に椿の実が生って来ました。


 以前から椿油に興味のあったもののなかなか買う気にはなれずにいたのですが、最近の「TSHUBAKI」ブームで一気に興味が湧きました。
 と、ゆーわけで家にある椿の実を使って椿油を作ってみます。

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 参考にしたのはコチラの本と
      
 ぽれぽれ田舎暮らしはおいしい楽しい


 コチラのサイト→サトウ椿株式会社 Q&A

 椿油は髪に使うので知られてますが、食用として天ぷらに使うととっても美味しいんですって。
 なんでも、オレイン酸(悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを保つ働きがある)が85%以上も含まれているとか。
 オレイン酸は人の皮脂に最も多く含まれている脂肪酸なので体に優しいんだそうです。

 うちの実の量では小瓶分も作れるかどうか怪しい…。
 でも、とりあえず試してみましょう!

@椿の実を集める


落ちてしまうと分からなくなるので、まだ青いうちに実を集めました。

二日後がコチラ↓

ちゃんと爆ぜて(はぜて)、中から茶色い種が出て来ました。
 
この後、1週間もすると茶色くなってほとんど開きました。
A乾燥させて選別


どれぐらいが適当なのか知らないけど、本の雰囲気からするとひと月ぐらい放置しても大丈夫そうだ…ってことで、ひと月ぐらい放置。(何かと忙しくて…)
種の選別後に計ってみたら、約400gでした。

これまで「選別って書いてあるけど何するんだろう?」と思ってましたが、種の中には虫食いやシワシワになったものがあります。
そうか、こういうのを除くのね。


B種を砕く


砕きゃ良いんでしょ、と思いざらりとフードプロセッサに入れて回したら「ギャリギャリ!」とものすごい音が!コワ〜っ(汗)
どうやらそのまま入れるのは危険と判断し、ペンチで割ることにしました。


はい、割れました。
中身だけを使うことにします。
計ってみたら、約270gでした。

C遅ればせながら加熱


割り終わってから本を見たら、砕く前に「炒る」って書いてありました。
えーっ!!
どうしよう!
炒ることってそんなに大事?
でも、今さら炒って大丈夫なのか?
第一、炒るって乾燥が目的なのか加熱が目的なのかもわからんやん、と悩みながら検索してたら、種を蒸して椿油を作った人がいました。
「加熱すりゃ良いんだな?」と判断し、蒸してみることに。

加熱だけなら電子レンジでも良さそうなもんだけど、そんな例は検索じゃ出てきません。
やっぱりダメなのだろうか…?


Dフードプロセッサで粉砕


加熱したものをフードプロセッサで粉砕しました。



ナッツのような香ばしい匂いがします。
E茹でる


粉砕したものを茹でます。
水の量は適当です。熱湯になってから投入しましたが、別に水から始めても良いのかな?


これは30分後。
えっ、油分ってこれだけ?
本当に油が取れるのでしょうか。いやーな予感がします。


もっと茹でてれば、もっと油が出る?と思い1時間茹でました。
でも、特に変化はなく水分だけが減りました。

F上の浮いてる部分をすくう


ホントならこの段階で上に浮いてきた油をアクとかも一緒にすくい取れば良いらしいのですが、なにせ量が少なすぎて上とか下とかわかりゃしない。
仕方ないから先に椿の種を取り出しました。

その後、少し冷めて油が白っぽく浮いたところで、上澄みをすくい取りました。

G煮詰める


どう見ても油というより茹で汁がほとんどなんですけど、これ以上分けたら油なんて残りゃしません。
この辺で諦めて煮詰めることにしました。


えっ、これではただの椿の汁のジャム?
茶色く煮詰まってきて不安になりました。

H不純物を漉す


これ以上煮詰めたら焦げる、と思い加熱をやめたら、油と煮詰まった不純物に分かれていました。

これを生ゴミ用の水切り袋で漉しました。

そして出来上がったのがコチラです!


なんと、約10ccの椿油です。400gの実から10ccの椿油とは…。
実の量が少なかったのか、手順が悪かったのか、それともその両方か。
とにかく、ほんのちょっぴりしか出来ませんでした。
髪に使ったら2〜3回分ってとこかしら?
←1滴をのばして使うだけでも充分潤うらしいので、10回以上は使えそう!

手間を考えると「これから毎年作るぞ!」とは言えません。
でも、手作りできることだけは証明されました。
もしも今後「今年は椿の実が豊作で、こんなにどうしましょう」って言うぐらい実ったら、その時はまた作ってみようと思います。