ザボン漬け(2006.2)


 ザボンの仲間で、柑橘類最大の「晩白柚(ばんぺいゆ)」をいただきました。
 これワタクシの好物で、中身はすぐに食べてしまいましたが、後には「中身よりも多い?」というような皮が残ります。だって、皮の厚さは2cmくらいあるんですから。
 そこで、九州名物の(もとは長崎が発祥らしい)「ザボン漬け」を作ってみることにしました。ザボンも晩白柚もほとんど同じですからね。

 ワタクシは三重県人ですが、うちの両親は九州出身。現在は呼び寄せた祖母も三重の実家に住んでいるので、作り方を教えてもらいに行ったら…「砂糖で煮ればよか?作り方は知らん?」」と言われてしまいました。え〜、知らないのぉ?
 仕方がないから冨久屋物産店さんのザボン漬けの作り方を参考にさせていただきました。

■晩白柚(ばんぺいゆ)豆知識

●ミカン科●ザボンの一品種
名前は、晩(晩生)・白(果肉が白っぽい)・柚(中国語で丸い柑橘という意味)に由来する。ザボン類は柑橘類の中でも果実が巨大で皮が厚いが、晩白柚は特にこれが著しい。
●日本には大正9年に植物学者の島田弥市が、現在のベトナムの船上で食べた柑橘があまりにも美味しくて、サイゴンの植物園から株を分けて伝わった。しかし、当時は栽培法がわからず、普及には至らなかった。1930年に台湾から鹿児島県果樹試験場に株が導入され、最適産地の八代市地区に根付き、現在は八代市の特産品となっている。
※上の文章は、ウィキペディアから引用しました



1.皮を剥き始めてから「皮も使おう!」と
  思い立ちました。
  子供の頭くらいの大きさの晩白柚。
  みかんと比較するとよく分かります。

2.表面の黄色い部分を削ぎ落とします。
  案外、簡単に剥けます。
  黄色い部分はお風呂に入れると良いですね♪
  

3.晩白柚1個でこの位の果皮が出来ます。
  これを剥いていたら、うちのご主人さまが
  「ゼラニウム(花)みたいな臭いがする!」
  と言いました。似てるかなぁ?

  漂ってる香りは似て感じるのかもしれません。
 
4.ひたひたになる位の水を入れ、
  そこにみょうばんを入れます。
  今回は手でわしづかみにした量を入れました。
  本当は小さじ1杯(20g)程度で良いそうです。
  水からゆでてます。
  皮が軽くて浮いてくるので、落し蓋をしました。

5.吹きこぼれないようにしながら30分ぐらい煮ると、
  皮に透明感が出て来たので火を止めました。
  水道水で5分ほどさらしています。
  2度ゆでした方が良いみたいですが、
  ちょっとかじった時に硬さを感じなかったので
  2度目は省略しちゃいました。

6.この後、24時間水に浸けてアク抜きをします。
  途中、2〜3回水を替えます。
  ワタクシは3回替えました。

  アク抜き後、軽くしぼってから
  いよいよ砂糖で煮ます。

7.砂糖漬けのときは水:砂糖=1:5という比率を
  聞いた事があるので、水150cc、砂糖750g
  で煮る事にしました。
  砂糖が煮詰まってきたら果皮を入れます。  

8.水分がなくなるまで煮詰めます。
  焦がさないよう、弱火で、時々混ぜながら
  煮詰めていきます。

9.1時間半ほど煮ました。
  なかなか水分が飛ばないので、
  途中でフライパンに替えました。
  まだ少し水分がありますが、これ以上すると
  焦げそうなのでここで止めました。

10.少しベタベタしていたので、フォークで
   押し付けて余分な汁を出しました。

   それでも、つやつやしてますよね。

11.あら熱が取れる頃には、
   ベタつきがなくなってきました。

   いよいよ仕上げです。

12.適当にザラッとトレイに出したグラニュー糖。
   その上において、グラニュー糖をまぶします。

   (なんか、この写真、数の子みたい…。)

 
13.完成♪  できあがりはこんな感じです。
少し大きめサイズなので、     
細く切った方が良いのでしょうね。

出来立てはまだ温かくて、ものすごく甘く感じますが、冷めると少し甘味が落ち着きます。
自信が無いながらも生粋の九州人・祖母のところへ持って行くと、「店で売ってるのはもっと甘くて頭にキンとくる。これぐらいでちょうど良い。」と喜んでもらえました。
その言葉で自信復活♪これぐらいでちょうど良いんですって〜♪

みなさま、晩白柚に出会ったら、皮は捨てずにぜひ作ってみて下さいね♪