| 2002/12/24 |
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クリスマス・イブの今夜、私はマリンバのコンサートを聞いてきました。
マリンバとは小学校で使った木琴のうんと上等な物。すなわち木製の鍵盤の下に
共鳴する管がとりつけられ、柔らかな音を響かせます。
マリンバの音は私には雨だれの音を思い出させました。幼い頃、裏の家のトタンの 屋根を響かせていた雨粒。私の傘の上を鳴らした雨粒。家ののきさきからぽたぽたと 無限に落ちてくる雨粒。今ではすっかり見かけなくなった「みずたまり」の上に 水紋を無限につくりだし、そして消えていく雨粒。 音は柔らかく響き、観客を包み、そして音の波長を残して静かに消えていきます。 降った雨がその痕跡を湿った地面の表面に残すように、マリンバの音は私の 心を潤して消えていきました。
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