2003/01/12

私が結婚した後、里帰りして私が帰る前の日になると、母は泣いていました。 一人でこっそり泣いているつもりでも、鼻の頭が赤くなっていてばればれなのです。 で、妹と私は「あっ、また赤鼻のトナカイになってる!」とからかったものです。

今、入院中の父につきそっている母はウエストポーチをして、そこに 慣れない携帯電話を入れて持ち歩いています。そんな母に私の娘が、小さい鈴のついた 熊さんの携帯ストラップをプレゼンをしたのです。

そのストラップをウエストポーチから出した母が歩くと、小さな音で鈴がりんりんりんと 鳴ります。おまけに頭に茶色の帽子をかぶって、茶色のコートを着て、背中にリュックを しょったその後姿がなんだかトナカイにそっくりで、「あっ!トナカイが来た!」と 鈴の音がするたびに、みんなで大笑いしてます。しかもおかしいのが、母は少し耳が遠いので 自分が鈴の音をさしていることに全然きづいていないのです!(笑)

まるで童話に出てくる「鈴をつけられた猫」のようですね。

この「季節はずれのトナカイ」さんが早く元気な父と神戸に戻れるよう 私も祈る毎日です。