| 2003/02/06 |
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お土産に、と頂いた小さな絵があります。スペインのかたいなかで描かれていたというその絵は、
描いた人の人柄を表すような実直で暖かい絵です。屋根の瓦が一つ一つ丁寧に色付けされ、
干されている洗濯物が縞々のタオルだったり、蒼いジーンズだったり。その街の小さな生活の
息遣いが、観光客ではない人の目で見つめられています。
ヨーロッパの街には必ずと言っていいほどある広場の中心に立つ時計台。 その針は12時15分をさしていました。 毎日毎日必ずやってくる12時15分。でもその絵が描かれた12時15分は 永遠にもうやってきません。人の姿は描かれていない、でも人の気配が濃厚に ただようその絵の中で、12時15分はとても穏やかな時間だったようです。
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