2003/04/13

私の実家の私の部屋の窓は足元までの大きな一枚ガラスが4枚でした。

高台にあるそこからは、瀬戸内海、向いに淡路島。東は大阪湾、西は明石港。 そして、にぎやかな漁船、客船。冬の夜には満月の月明かり。

私は、毎朝、窓を磨きました。毎朝磨いていれば、あっという間に終わります。

レースのカーテンはつってありましたが、だいたい束ねてありました。

朝、目がさめると、まず窓の外に目をやる。 春霞の日もあれば、ぬけるように蒼い空の日もある。

自分のことさえしていればよかった娘時代。

遥かに遠い、それでいて明晰な、幸せの記憶です。