| 2003/07/06 |
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立礼式ではありましたが、お茶席でお茶をいただいたのは24年ぶりかもしれません。 上野の国立博物館の平成館の中で、川瀬直美監督が撮った「しゃら双樹」という映画を記念して、 映画の舞台になった奈良からお道具も人もすべて調達してお茶席が設けられていたのでした。 大学時代に茶道部だったとはいえ、以降まったく疎遠に過ごし、 それでも、そのころ教わったお茶の心だけはおぼろに私に沁みていて 「招く側と招かれる側の一期一会の出会い。そしてもてなしの心と、そのもてなしを 感謝する心」とでもいったようなものが感じられる良いお席でした。 しゅんしゅんと音をたてる釜が、 指し水をされた瞬間だけ、一時なりをひそめ そして、またしゅんしゅうと音をたてはじめる。 その一瞬の静寂を感じることが無上の喜びだった若い日を思い出す、そんな一時でした。
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