2002/10/3お米をとぐ音

近頃は、無洗米が便利です。私もその便利さに負けて使いながら、 でも、後ろ冷たい気持ちをぬぐいさることが出来ません。

子供の頃、冬に、出先の母から電話で「お米をといどいて」と頼まれると 「はあ〜」とため息をもらしたものでした。

妙に生真面目なところがある私は「お水が澄むまで」徹底的に とぐのです。冷たい水に手はしびれ、いっこう澄んでこない とぎ汁にいやけしながら、それでも、これでいいかと思えるところまで とぐと、必ず母には「おいしい」と誉めてもらえたものでした。

もう少し大きくなると「ぬかは身体にいいから、そんなに きれいにとがないほうが身体にいい」という知識を得るようになり、 手抜きすることを覚えました。(笑)

結婚して主婦になれば、日に2回とぐこともあり、 特に夜のかたづけが終わった後に、お弁当用にもう一度 お米をしかけるときなど、「無洗米」のありがたさを 痛感するなまけものになってしまいました。(反省)

「お米をとぐ」ということは日本の食文化の 「いろはのい」のように感じている私は、毎回、小さくなりながら 無洗米にお水を「注いで」いるというわけです。

「お米をとぐ音」は、残さなくてはいけない日本の文化のように 感じる私です。