2004/7/1すりこみ

小学校へ上がる直前に、母親に言われたことが二つある。

曰く「何かを人に頼まれるのは、その人なら出来ると思って頼むのだから嬉しいことだから 面倒だと思わないで気持ちよく、嬉しく、その仕事をしなさい」 「人の悪口は絶対に言ってはいけないし、悪口に相づちをうってもいけない」

小学一年に言う言葉にしては随分高度なことを言っていると、今振り返ると思うのだが(笑) 鉄は熱いうちにうて・・てなことであったか、素直で親や先生の言うことは「絶対」であった 幼い娘はかなり忠実にその言葉を守って大きくなった。

面白いもので、理由もなく刷り込まれたことは「ならいしょうとなる」とでも言うのか、 まるで持ってうまれた性格でもあったかのごとくに身についてくるのだ。

もちろん、この私とて、100パーセント教えを守るようなそんな出来の人間ではない。

それでも、少なくとも何かを頼まれたときに「都合よく利用されている」と感じたことはないし 悪口を言う前に、その人の良いところのほうが目につくという習性になった。 これは、とにもかくにも、自分にとっても幸せなことである。

これは「娘に幸せに生きてほしい」という母の深謀遠慮であったかもしれない。