| 2004/10/19 | 伝統 |
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昨日、娘と歌舞伎を観にいった。夫の会社の接待用チケットがあまったとかで横流しである。(笑)
歌舞伎そのものは面白かった。和の色を満喫させてくれる衣装や美術。役者さんの声もいいし ユーモアのセンスもなかなかだ。 しかし、残念なことに座席があまりにも狭い。女性の中でも小柄なほうだと思える私でさえ狭い。 隣に座った次女は母親に気を使うなんて気はさらさらないから、細いひじかけにしっかり自分の ひじを乗せ、そのくせ、私の腕が少しでも当たるといやがる。まったくもって許せないわがまま 娘なのだが、自分が育てたから仕方がない??(笑) 歌舞伎は長い。途中の休憩をはさんで4時間近くある。自分の腕がこんなに重いのかと 思い始める始末だ。 決して足の長いほうではない私でさえ、足の置き場に困るぐらい、前の座席との間隔が狭く、 しかも、妙に音が響くので足元においたお弁当の入った紙袋に少しでも足が当たると ガサゴソと音がたち大変に邪魔である。 どうりで、観客は比較的高齢の女性ばかりのはずである。おしなべて彼女たちは小柄で がまんづよい。ちらほらいる男性客はだいたい通路側に座ってほとんど横座り状態で 足を投げ出しはじめている。歌舞伎座がいつ出来たのか良くは知らないが、とにかく昔に比べて 日本人の体格は格段に良くなっている。 あの狭さでは、日本の伝統芸能をめでたい男性がいたとしても、座席の狭さに嫌気がさしてしまう人も おおかろうと思った。 大相撲の升席もまことに狭い。4人がけとはいいつつ、大柄な男性では2人でも狭いのではないかと 思えるほどだ。 しかし、以前一度行ったときは、その狭い升席に美しい和服姿の女性二人を従えて座っている男性がいた。 それはベストの状態であると世の男性なら皆思うだろうし、はたで見ているぶんにもなかなか豪気な風景であった。 ぜひぜひ歌舞伎座や升席をもう少しいごこちのいい広さにしてほしい。 役者さんも力士も、よもやあんな狭い座席にお客さんが座っているとは、実は知らないのではないだろうか? 外国のお客さんも来られることだろう。今や映画館だって座席が良くなくてはお客さんは入らない時代だ。 良いものがすたれないように、ぜひぜひそうして欲しいと思った次第である。
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