| 2006/4/20 | 遠い昔の日記(1) |
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読んだ私の方も動転した。意味が良く分からない。目の前にいる母は元気そうで どうみても癌には見えない・・ その内に、ふと2年ほど前に「癌センター」から「手術後5年後経過、おめでとうございます」という 葉書が母宛に来ていたことを思い出した。その時も疑問に思ったのだが、中学一年生の頭では なにやら漠然としており「あめでとうと書いてあるのだから、もういいのだろう」と考えたような気がする。 おそらく、母にも質問したのだろうが、なにかしら適当に納得のいく答えをもらったのだろう。 ノートには色々かかれていたが、私の記憶に残っているのはもちろん自分について書かれたくだりである。 「直美は厳しく育てすぎた。もっと優しくすれば良かった」・・そんな意のことが記されていた。 母に「こんなのあったよ」とノートを差し出すと、当惑したような顔になり それ以上多くは語らず、ノートはとりあげられた。
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