2007/3/21Shall we dance 3

最初にO先生の教室を見学に行ったら「本日はビデオ撮影のため留守」とのこと。 次にK先生の教室を見学に行ったら「火曜日の二時からだけ調度あいています」 とのことで、結局、O先生のレッスンは見学しないまま、K先生に決めた。 後年、私はO先生の生徒にもなるのだが、最初にK先生に習うことができたのは 本当にラッキーだった。もし、順序が逆だったら、私はダンスをあきらめていたのでは ないかと思う。

K先生のレッスンで、私は今まで自分がやってきたことは全て捨て、 一からやり直した。今まで「3×3=10」と間違えたことを体に しみこませて来た様なものだったのだ。いくら九九を一生懸命覚えたとしても 間違えて覚えていては掛け算はできない。私が4年間やってきたことは 間違えた掛け算を一生懸命覚えてきたようなものだった。

「フロアにまっすぐに立つ」「頭が空から吊り下げられているような」 「関節は柔らかく」・・言葉ではだれでも表現できるが、それが実際に 「できているのかいないのか」「どうすれば出来るのか」それを教えるのは 至難の業だ。だいたい、当人が自分の背骨を正しく意識するということ自体 なかなか出来ることではない。

でも、K先生のレッスンはオブラートを一枚一枚はがしていくように 私の感覚をクリアにしてくれるものだった。一度のレッスンは30分。 本当にオブラート一枚分ほどの進歩しかない。でも、確実に オブラート一枚の進歩を生徒に与えられるというのはすばらしいことだ。

そして、私のように決してスポーツが得意ではない人間にそれが可能だったのも、 ダンスという「組んで踊る」という特殊な特徴を持つ種目なればこそだと思う。