| 2009/7/11 | 五人の母5 |
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でも、十二歳の時に、その優しい育ての母が脳溢血で亡くなったのです。まだ三十八才でした。 私にとっては楽しい楽しい天国からいきなり突き落とされたようなものです。それはそれはかわいがってくれましたからね。当時のお友だちもみんな知っています。どんなに優しいお母さんだったか。家によく遊びにきていたからみんな見ていたのですね。 そのお友だちですよ。昨日、私にうなぎを食べにいけと叱咤激励してくれた人はね。その人は今も柳川に住んでいましてね、家の両隣が芸者の置屋なんですよ。壁越しに着物をきつける「おとこし」の「いよっ、日本一!」なんて掛け声が毎日聞こえる所に住んでいますからね、威勢のいい人なんですよ。まったく。 後妻できたお母さんは、自分の子どももできましたからね、はっきり言って私には「無関心」でした。
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