体ほぐしの運動指導案例1

○ 運動の特性

   特徴 : 点数や技能にこだわらず、誰もが仲間と一緒に運動を楽しむことができる。

   楽しさ: いろいろな運動や遊びを楽しむことができ、心と体がリフレッシュできる。

   効果 : 自分の心や体の調子を整えることができる。友達との交流が深まる。

○ 教師の指導観

  他の運動やスポーツ種目の指導は、生徒が主体的に進める学習(課題解決型の学習)を中心に進めるが、「体ほぐ

しの運動」は、ほぐしT『やってみよう』の考え方のように、はじめは教師が運動を紹介し、進めるのが良い。

○ 単元目標 〔運動、態度、学び方〕

自分の体に関心を持つ。自分や仲間の体や心の状態に気付く。体を動かす楽しさや心地よさそのものを体験する。体の調子を整える。

運動を通して,仲間と豊かに関わることの楽しさを体験する。自分の体や心の状態に応じた「体ほぐしの運動」を日常生活の中で活用できるようにする。

○ 単元の指導計画(1年生・男女共習)

時数 学習内容と生徒の活動 評価の観点

(関心・意欲・態度、思考・判断、

知識・理解)

オリエンテー  「体ほぐしの運動」の特性を理解する。

ション 点数や技能の高まりを気にする運動ではないことを理解する。

ほぐしT   ミラーリング・バランスくずし・シッポ取り・ジャンケン

       鬼遊び・ストレッチング・パタパタマッサージ 

意識調査   教師の発問に答えながら、自分の心や体の様子を考える。                                                           

・積極的に楽しんでいるか(関)

・声を出して楽しんでいるか

           (関)

・リラックスしているか(関)

・どの友だちとも仲良くできるか

(関)

・自分の体の様子に気付いたか

(思)

・友達と自分の違いに気付いたか(思)

・楽しさを高める工夫ができたか

           (思)

・周囲の安全に気を配ったか

           (知)

                

・3

ほぐしT

やや活動的な運動 リズムに乗って軽いランニング・縄跳び運動・バランスくずし・風船遊び・ミニ綱引き棒引き・フラフープ

         円形コミュニケーション・ボールを使った運動

静的な運動    ストレッチング・マッサージ・地蔵起こし倒し・割り箸を使って・ブラインドウォーク・人間トロッコ

活動的な運動   ジャンケン鬼遊び・シッポ取り・鬼ごっこ・風船遊び

         ジャンケンおんぶ・木の中のリス

ほぐしT   やや活動的 → 活動的 → 静的

まとめ    学習カードに感想をまとめる。

 

 

○ 本時の指導

 (1) ねらい

体を動かす楽しさや心地よさそのものを体験し体の調子を整える。

自分の体に関心を持ち,自分や仲間の体や心の状態に気付く。

運動を通して,仲間と豊かに関わることの楽しさを体験する。

自分の体や心の状態に応じた「体ほぐしの運動」を日常生活の中で活用できるようにする。

(2)    準備

・ゲームベスト(シッポ用)ペア・グループ・列などその日行う運動に応じて色や番号を指示する。

・各運動にあわせたリズムの違う音楽MD及びデッキ  ○とび縄 長中短  ○ホイッスル

・風船 適宜  ・テーピングテープ(風船に貼り付ける用)  

○ 展開  4時間中の3時間目

流れ

学習内容・学習活動

教師の支援

留意点

はじめ

5分

○学習の流れをつかむ

○用具や場の安全を

確認する

・学習活動の場や安全について助言する。

 (各運動を行う際に行う)                

・健康観察

・用具の点検   

 

 

 

 

 

30分

ほぐしT やってみよう 

○やや活動的な運動

・ペアでストレッチング

・縄跳び

 

 

・ミニ綱引き

 

 

 

○活動的な運動

 ・風船ゲーム

 

 

 

・しっぽ取り

 

 

 

 

 

 

 

・ジャンケン騎馬戦

 

 

 

 

 

・おお縄跳び

・音楽に合わせてゆっくりと,リラックスして。

 

・自分の体はどんな状態でしょう。

・交代しながら、いろいろな跳び方を楽しみましょう。

・仲間を増やして、2〜3人組で行いましょう。

・勝ち負けは、あまり気にしないでいいですよ。

・かけひきやバランスを楽しみましょう。

・相手をかえてやってみよう。

・声を出して笑って、楽しみましょう。

・風船を膨らませるのも、コツがいりますね。

・行い方がわかりましたか。

・ぶつからないように,気をつけてください。

・風船を落とさないように。

・どのグループが一番長く続くでしょう。

・鬼ごっこと同じです。周りをよく見て逃げましょう。

・すばしっこい人がいますね。

・逃げてばかりでなく、追いかけて下さい。

・取り方・逃げ方を工夫しましょう。

・しっぽと鬼は、みんなで交代で行いましょう。

・周りをよく見て。

・あわてて転ばないようにしましょう。

・人の体は、重たいですね。

・色々な人とジャンケンをして、ペアを変えましょう。

・おろすと自分の体が軽く感じますね。

・みんなで声を出して楽しみましょう。

・引っかかっても、気にしないでいいです。

・音楽は生徒の好きなものを選ばせる。

 

・回数やできばえではなくタイミングや跳び方を仲間と楽しむようにさせる。

 

 

 

・風船にテープを貼ると丈夫になる。落ちる速度が変えられる。

 

 

・鬼を決めても良いが全員が取り合うのもよい。

・動く時間の長さを調節する。

 

 

 

・ジャンケンしてペアが決まったら、コーンを回ってくる。

・「あっち向いてホイ」でもおんぶする時間は伸びる

 

・いろいろな跳び方で、全員が楽しむ。

 

 

 

15分

 

○静的運動

リラクゼーション

 ・ストレッチング

・ペアでマッサージ

○用具等を片付ける

○友達と話し合う

○メモにまとめる

・自分の体や心について、目を向けさせるような発問をする。

・汗のかき方は,人によって違うんですね。

・肩がこっている人はいますか。

・押すと気持ちがいい所を探しましょう。

 

・楽しかったですか。

・リラックスできましたか。

・発問を工夫し、体の変化や・友達との違い

・心のようすについて考えさせる。

・気付いたこと、話し合ったことをメモにまとめるよう指示する。

・家の人にストレッチ体操や楽しい運動を教えてあげてください。

・昼休みにみんなでやるのもいいですね。

・ゆっくり・のんびり

・おしゃべりしながらまとめの時間は、「気付き」を促すために特に大切にする。

・メモは簡単に記入できるものがよい。

・運動しながら気付いたこともメモする。そのためのヒントやアドバイスを工夫したい。

・自分や友達の体や心の様子に目を向けさせる。

・楽しい雰囲気、またやってみたいという雰囲気で終わりたい。

 

○ 評価(教師の自己評価例)

※ 運動の評価 :技能に関係なく運動を楽しませることができたか。運動が苦手な生徒でも楽しめたか。

         たくさん動き汗をかかせることができたか。運動そのものが体の調整となるようにできたか。

  態度の評価 :友だちとの交流を深めさせることができたか。表情が明るく開放的な気分になったか。

  学び方の評価:楽しく運動するためや自分や仲間の心や体の状態に気付くために、有効な支援ができたか

                  

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