ナディアはどんなクルマだったのか

 
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 とにかくその思い切りの良いシルエットに一目惚れでした。未来的なセンターメーターなどの小道具も気に入りました。今思うに、昔のアニメで描かれた「未来のエアカー」のような姿、そこに私は惹かれたのでしょうか。
 

グレード:D-4 Sセレクション
エンジン:2000cc
トランスミッション:4速AT
エクステリア
 これぞワンモーションシルエット
    取り回し
     イプサム譲り!?
        インテリア
          とにかく広い後席
           エンジン
             D-4エンジンを使いこなせなかった私
              最後に
                ナディアを見送って
こんな風景にも似合うナディア






エクステリア
 ここまでワンモーションシルエットにこだわったデザインは、他車にはないものです。美しく、優しいデザインはどこの風景とも似合います。よくナディアと比較される車にオーパがありますが、デザインの味付けは全く異なるものです。
 ただしドアハンドルがいただけません。どういう訳か力が入りにくいのです。設計に時間をかけていないのでしょうか。
 とにかく、ナディアのデザインが気に入り、短所が気にならないなら、買うしかないでしょう。他に類のないスタイルなのですから。


取り回し
 サイズの割に、小回りは利きません。ホイールベースが長く、タイヤの切れ角が小さいのです。私は高速・長距離用に買ったので気になりませんでしたが、狭い道を走る機会の多い方は要注意です。
 これはベースである、イプサム譲りだとか?


インテリア
 特筆すべきは、広大な後席です。元々ナディアは、3列シートで7人乗りのイプサムをベースにしています。これをちょっとだけ短くして、2列シートにしたのですから、1列あたりのスペースが広くなるのは当然、余裕で足が組める広さです。
 グレードによっては後席用のヒーターダクトも付き、同乗者を大切にしようという心が伝わってくるようです。
 ただシートは平面に近く、また背もたれがかなり寝た角度になっていて、もう少しなんとかならなかったのかと考えてしまいます。
 ちなみに私はCDカセットプレイヤーを付けていましたが、純正にも関わらず、センタークラスターのデザインと相まってCDが取り出しにくいのには驚きました。小さな事かも知れませんが、こういうところからあまり手をかけられていないクルマなのだろうかと思ってしまうんですよね・・・


2DINスペースが奥まっていて、CDの上に指が入らない

エンジン
 私の乗っていたナディアはD-4、つまり直噴ガソリンエンジンを積んでいます。ハイパワーで好燃費という謳い文句ですが、このエンジンが私にはいけなかったのかも知れません。
 どこかで「直噴エンジンの弱点の一つは、高負荷時の出力の不安定さ」と読んだ覚えがあります。そのせいなのか分かりませんが、高速道路を走行中、一定速度を保つのに苦労した覚えがあります。
 またエンジンのせいか確信はありませんが、微妙なアクセルワークに車が反応してくれないことはしょっちゅうでした。当然力はあるので踏み込めば急加速します。しかし前車との距離を一定に保って、穏やかに走るためにはかなり神経を使います。(私は2年間乗った車の癖もフォローできないほど運転が下手なのでしょうか?)
 思った通りに加減速してくれなければ、無駄が多くなり燃費も悪化します。走るたびにこうした違和感を感じてしまうことが、ナディアを手放した大きな原因だったのでしょう。
 ただし、普通のエンジンを選べばこうした問題は無いと思われます。また最近のマイナーチェンジでD-4エンジンも改良されているそうなので、新型なら話は違うかもしれません。
 とにかくD-4のナディアを買おうという方は、念入りに試乗してみることをお勧めします。


最後に
 最後は欠点ばかり書いてしまいましたが、やはり一度は惚れた車なんですよね。買い取り屋さんに引き取られるナディアを見送る私は、正直「がんばってこいよ」とエールを送りたい気持ちでした。
 新しい主にも気に入ってもらえればいいですね。
 

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