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〜旧「音楽雑感」のページ、音楽の話題その他を日記風に綴る〜
2005年



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2005年5月24日(火) “痛い”ハプニング

 先日の《ロシアンピアニズムの未来》コンサートから少し時間が経ってしまいました。私も聴いてきた報告を書こうと思ってもう今日になってしまいましたが、本当に素晴らしい内容のイベントでした。当日は多く語り合ったので、ここに書くこともなくなってしまいましたが、演奏者一人一人の個性とハイ・レヴェルの技術と音楽、「ピアノが好き」という感情をあらためて呼び起こしてくれるような瞬間を経験させてもらえ、有意義なひとときを一緒に過ごすことができ嬉しかったです。こういう企画はまたぜひやってほしいです。

 話は変わって最近の出来事ですが、このところ自覚症状のない過労かストレスか知りませんが、とにかく体に疲れがたまって頭痛やらなんやらで気分の落ち込んだ日々を過ごしていましたが、それに追い討ちをかけるように先日さらに苦しみの増えることをやらかしてしまいました。家の中で開いているドアのへりに胸を強打したのです。(どうして家の中で全速力で動くのか…自分に呆れている) その時は大丈夫だと思っていましたが、2日ほど経って寝返りができないほど痛みが出てきたし、普通に息を吸うのも痛いので、仕方なくレントゲンを撮ってもらいに行きました。

以下、お医者さんと私の会話:
医者:「(レントゲンを見て)バキッと折れてるのはありませんが、ほら、ここは骨折をしかけている可能性があります。ここの曲線がゆがんでいるでしょう?」
私:「ううっ、その5番目の肋骨でしょうか。」
医者:「3〜4週間は痛みが取れないでしょうね。1〜2週間は安静です。スポーツもダメですよ。」
私:「はい、スポーツやめておきます。」
医者:「それから職業は?」
私:「あのー、ピアノ弾くんです。けっこう激しく…。」(ここでなぜか私は鳥が羽ばたく真似をする)
医者:「あーー…」
私:「あ、でも、痛くないんです。」(なぜか医者と交渉を始める)
医者:「今は折れてなくても、こういう場合、数日経ってから何かの拍子に折ってしまう人もいるんですよ。まあ、痛くないのなら大丈夫でしょうけど…とにかく痛いと思うことはやらないように、と考えてください。」
私:「は、はい。わかりました。」(助かったー)

 というわけで、ピアノは本番だってあるし練習をあまり中断するわけにはいかないのが辛いところです。一応弾けることは弾けるけれども、身体をあまり動かすと痛いので、不動姿勢のままで練習。そうすれば肋骨にまでは響かない。こうやってあまり動かずに弾いていると、元気な時はかなり無駄な力を使って無駄な動きをしていたのだなあ、ということに気がつきます。ホロヴィッツやカプースチンの奏法が思い出されてきました。なるほど、今後はこの奏法でいけるかも、と瞬間悟ったような明るい気持ちになりましたが、しかしカプースチンのエチュードを弾くとやっぱり痛い。(笑) でもこの数日で新しい奏法を開発するのも良いかもしれないと、思い始めています。

 うちの音大で短期間授業を行うため来日しているフィンランドのピアニストに昨日お会いしたのですが、彼も左手を打撲して弾けなくなったという話をちょうど聞いたところ。彼曰く、「(本当に馬鹿だったと思うが)引越しの際に家具を自分で運ぼうとして手を痛めてしまったのです。」 公開レッスンは行なえるようですが、リサイタルはキャンセル。他人事ではなく、こういう悪夢はすぐ自分の近くに潜んでいると思って本当に気をつけなければならないと自戒しました。



2005年5月14日(土) 締め切りと休息

 現代の多くの人は忙しい毎日を過ごしていることと思いますが、皆さん休息というものをどのようにとっているのか、気になるところではあります。例えばロシア人は、ほとんどの人が夏はダーチャ(郊外の別荘)で過ごしているといいます。カプースチンもその間は仕事をしないそうです。「本当に電話もファックスもないのですか??」と訊くと、「残念ながら(幸せなことに?)ないのです。私には休息が必要なのです。」ということです。私が作曲家だったら1曲でも多く書きたくて(笑)、夏の時間も無駄にしないという選択を取りそうです。
 ロシア人に限らず、欧米の人も夏は長いバカンスをとります。うらやましいと思いながらも多くの日本人はなかなか真似ができません。私などは、忙しい最中に無理に休んだりするとテンポが狂ってしまい、そのまま寝こんで病気になってしまうような気がするので休めないのです。(この発想がすでに病気なのでいつか改めなければいけないと思っている。)

 ただ、普通の生活をしていても、誰でもあらゆる“締め切り”という束縛から逃れられないのは事実でしょう。例えば、原稿の締め切りというのがあります。好きな時に好きなことを書くのは楽しいものですが、これが本業ではなくとも締め切りがあるというだけで苦しくなります。演奏会の本番も一種の“締め切り”でしょう。楽しく好きな時にピアノを弾いていたいものですが、これも本番がやってきます。でも、もし締め切りがなかったら、人間ってあまり成長しないかもしれません。だから、本当は有難い話なのだし(テストやコンクールだって本来有難いものなのです)、そういう環境を作るのは大切なはずでもあるのですが、しかし追われてばかりでも生活に豊かさがなくなってしまうし身体もだんだん持たなくなる。この辺のバランスはけっこう難しいのではないでしょうか。仕事と休息の最高のバランスというものがあるならそれを維持してみたいと思いますが、現実はなかなか自分の思うとおりにはいかないものです。暇になりすぎるか、あるいは忙しくなりすぎるかのどちらか…。多くの人はきっとそうでしょう。まあせめて体だけは壊さないようにしなければいけませんね。



2005年5月2日(月) ピアノ弾きたちのイベント

 ピアノを愛好する人たちが最近確実に増えているという感じを受けていますが、実際に自分で演奏するという人、しかもかなり本格的な技を持ったアマチュアの人が多いことにびっくりします。5月21日(すみだトリフォニー・小ホール)には、ある大きなピアノの会の毎年の恒例演奏会があるようですが、曲目をみると伝統的な作曲家の他に、比較的珍しい作品を弾く人が必ず何人かはいます。今回はメトネルの曲目が多く見られるのも嬉しいことです。こういう演奏会をぜひ音大生の人たちに聴いてもらいたいものです。きっと良い刺激になることと思います。

 もう一つ、《ロシアンピアニズムの未来》と題した10人によるコンサートが、5月15日(日)14時00分から青山のカワイショップ・パウゼで開かれます。こちらは、数人の精鋭によるカプースチン生演奏が聴けることも魅力ですが、スクリャービンからローゼンブラットまでロシアの近代から現代、果ては未来まで予見させてくれるようなロシアの作曲家の数々が個性ある奏者たちの演奏で聴ける注目のコンサートです。これらの出演者によるこのプログラムが入場無料というのはもったいないほどです。ただ、座席は最高でも100人弱ですので、入場には整理券が必要です。(整理券は出演者等に問い合わせを。)
 どのサイトで告知されているかはまだ不明のこのコンサート、さっそくここに紹介しておきましょう。私もとても楽しみにしています。


ロシアンピアニズムの未来 ◎入場無料(要整理券)
 2004/5/15(日)14:00開演(カワイミュージックショップ青山2F)


【プログラム】
カプースチン:24の前奏曲とフーガ 作品82より第23番
        「ブラジルの水彩画」によるパラフレーズ 作品118(小松 秀徳)
カトワール: 前奏曲 作品6-2
        ラフマニノフ  幻想的小品集 作品3より第1曲「エレジー」(木沢麻由子)
カプースチン:変奏曲 作品41(辻 陽介)
メトネル:  忘れられた調べ第2集 作品39より第3曲「春」
        牧歌ソナタ 作品56(大和 誉典)
カプースチン:ピアノソナタ第2番 作品54(辻 恭介)
                       〜〜〜 休 憩 〜〜〜
カバレフスキー:ピアノソナタ第3番 作品46(大和 静)
スクリアビン: ピアノソナタ第4番 作品30(植芝 俊夫)
ローゼンブラット:ショパンの主題による変奏曲(不破 友芝)
カプースチン:8つの演奏会用練習曲 作品40より第1番・第8番(西本 夏生)
スクリアビン: ピアノソナタ第3番 作品23(金子 一朗)





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