【鉄拳日記】−【若ハゲニーナ】


■95年XX月   若ハゲニーナ

 ゲーメストに鉄拳2全国大会の記事が載っていた。
そこには予選を勝ち抜いた強者達の写真があった。
 常々、地元に強い人はいないものかな〜と、思っている私は、愛知県(名古屋)出身の人がいないか、知らず知らずのうちに探していた。
”おっ!おった(名古屋弁?)ぞ!”
”!!!!!”
”こ、この顔は・・・!!!”
 メガネを外しているものの、私には分かる!
「若ハゲ(ニーナ)だ!」※
 何々・・・
・持ちキャラ・・・・・・ニーナ
・得意技・・・・・・・・デバインキャノンコンボ
・得意な空中コンボ・・・デバインキャノンからの10連
旧10連からデバインに持っていく事と言い、間合い取りが上手いなどと、もう間違いない!
(次頁には、メガネ付きの顔も載っていたし・・・あの顔はデバインが決まって追い打ちした後の顔だろう・・・)

 し、しかし、あのレベルが全国レベルなのか・・・
名古屋には強いヤツがいない(レベルが低い)と思っていた私には、大きなショックだった。
たしかに、若ハゲが全国4位だとすれば、私の腕も捨てたものではないなと思う反面、
「そんな〜!もっと強いヤツは、もういないのか〜!」
 と、言う悲しい(上手く言えない)思いがあるからだ。
 名古屋はレベルが低いと思っていたのに、あの腕で全国レベルなのか・・・。やはり、その思いは拭い去れない・・・。
でも、待てよ・・・私が全国大会に出なかった(出れなかった?)のだから、もっと強い人も出なかったに違いない・・・。
と、思うと、このもやもやした気分も少しは晴れた。

 こうなったら、若ハゲと決着を付けるしかない。
記事によると、得意(カモにしている)キャラは、準と書いてあった。
これは多分、打倒若ハゲに意欲を燃やす、連れ準(平野氏の連れ)が、カモにされていたのだろう。
・・・・・可愛そうに。準で仇を取ってやる!

 ・・・次の日・・・
若ハゲの本拠地であるゲーセンに向かう。
「おっ!若ハゲめ!連勝中だがや!」(名古屋弁)
 と、使用キャラを見ると・・・
”!!!!!”
「準だ!」
 これには本当に驚いた。
今まで、若ハゲは、何が何でも使用キャラはニーナ、その他のキャラは使っても、アンナしか使わないのだ!
 丁度私と同じ頃に来ていた連れ準がそこにいたので、話しかける。
「若ハゲ、準なんか使ってやがるぜ・・・」
 その後、ゲーメストで若ハゲが載っていて、準をカモにしていたみたいだよ。と、告げる・・・。
そして私は、乱入を連れ準に譲る。

 1セット目、何と連れ準はパーフェクトで負けてしまった。これには私も、連れ準に突っ込む。
次のセットは取ったものの、結局3−1で負けてしまう。油断したか!
これには連れ準、連コイン。次はもちろん、にわか準に負ける筈はなく、連れ準3−1と若ハゲを下す。
 ちぇっ、連れ準が倒してしまったか・・・。
じゃ、私は隣の台で連勝している、女連れロウにでも乱入するか・・・。
(いつも彼女と来ているから・・・。因みに彼女の方は、連れられミシェール。この女連れロウが、逃げるんだこれがまた。若ハゲが、苦手と言っていた平八とは、この女連れロウの事だろう。)
 レイで連勝中か・・・。私は準で乱入する。
女連れロウもそこそこやるので、3−2と苦戦を強いられるが、勝つ。
女連れ連コイン。最近得意の平八で来る。
これも、3−1で退けるも、もう一度平八で乱入され、負けてしまう・・・。ちぇっ・・・。
「ちが〜〜〜〜〜う!」
 私は、若ハゲニーナを準で倒す為にここに来たんだよ〜〜〜。

 若ハゲは、一人では始めない。必ず乱入してくる。
私は、連れ準が終わった後の台にタイムアタックのパターンでも研究しようかと、吉光で始める・・・。
それを待っていたかのように、若ハゲが乱入して来る。(乱入しても良いが、1面から乱入するなよな〜)
「さぁ!ニーナで来い!ニーナで!」
 と、気合を溜めている私をよそに、若ハゲは、準を選ぶ(トホホ・・・)
”ナメるな〜!”
 と、思ったが、準と言う事で、気合が乗らないのか3−2で負けてしまう(泣)。悔しいので連コイン。
準なので、準を投入しても意味がないので、ミシェールで乱入。
やはり、若ハゲ準は弱い。当然勝つ!(勿論私は、追い打ちなしで戦っている)やはり、若ハゲ、いつもの様に連コイン。
 さぁ、いい加減次はニーナだろう。
げげん!ミシェールだぁ〜〜〜?ナメとんのか!テメ〜!
しかし、空中コンボは食らってしまった(泣)。だが、3−1の余裕で勝つ(空中コンボは、私もするよん)
 若ハゲ連コイン。もう、次のキャラはニーナだろう。
ふぅ。アンナが残っていたか・・・。
アンナは、デバインキャノンが無いので(10連も最後に浮かないし)若ハゲが使っても弱い。
・・・と、思っていたのは、過去の事なのか・・・・。ミシェ、準、準と、3連敗してしまった・・・トホホ・・・。4度目に、やっと準で勝つ。
 長い道のりだった・・・。やっとニーナの登場だ。
若ハゲとの戦いで、一番驚いたのは、フレームよけだ。
これは、投げが決まった!と思う、投げ判定が出る瞬間にしゃがむ訳だが、そのしゃがみ時間が、あまりにも短いのでこう呼んでいる。
実際、しゃがみ切ってはおらず、しゃがみモーションが出たか出ないかで、私の投げをかわす。その後、逆に投げを食らってしまうのである(悲〜)
 素人目には、たぶんどうなったか分からないまま、投げられてしまうだろう。
本当は、投げ抜けができればよいのだが、私は苦手なのである。投げ合戦には負けてしまうが、他の大技は食らわない。

「ふぅ。あやうく負ける所だったゼ」
 と、3−2の勝利に酔いしれる。
「オラオラ!若ハゲ!次だ!連コインしろ!連コイン!」
 あれれ?立ったぞ?両替か?
おぃおぃ、ストZEROの席に座ったぞ!・・・乱入しとるがや!乱入!
「こら〜〜〜ぁ!現実を直視しろ!現実を!」
 と、再び鉄拳台に戻る事はなかった・・・。
”ガーーーン!”
 以前なら負けたら必ず連コイン。勝つまで乱入、連コイン。勿論キャラは、ニーナだったのに・・・。
そう言えば、連れ準に負けた時も、連コインしなかったなぁ〜。と、思いつつも、全国大会が、若ハゲの何を変えたのだろう。(因みにプレイスタイルは今まで通りだった・・・)

 結局、倒したのか、倒していないのか分からないまま、そのゲーセンを後にするのだった・・・・・。

※全国の若ハゲの諸君!ここで言う若ハゲとは、若ハゲニーナの事であり、決して君達の事ではないので、許してほしい。



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