フレーム間隔の真実
IEEE802.3 の仕様書によると、ステーションは送信を行う前に、9.6 マイクロ秒間、何も流れていないことを確認しなければならないとなっています。
たくさんの作り話がこの 9.6 マイクロ秒のフレーム間隔をもとに作られました。
この文書の目的は 9.6 マイクロ秒の本当の目的を明らかにすることにあります。
フレーム間隔を 9.6 マイクロ秒空けることのただ一つの理由は、
ステーションが自分の回路を送信モードから受信へ切り替えるためです。
フレーム間隔がないと、ステーションは受信モードから切り替わらず、自分が受取るべきフレームを取り逃がすかもしれないからです。
この議論には興味深い側面があります。今日市販されているほとんどのイーサネットカードは 9.6 マイクロ秒以内に、
送信/受信を切り替えることができます。
このような 1970 年代の仕様が 1990 年代に応用されたときにどんなことが起こるのでしょうか。
実際のところ、アダプタメーカの中にはこれよりも短いフレーム間隔で通信できるカードを製造しているところもあります。
そうすることによって競争相手よりもより速い速度での通信を達成しているのです。
しかし仕様通りのカードとより速く通信できるカードが混在すると問題が起こります。
このような場合にはデータが失われるという問題が潜在していることになります。
この話の教訓は、ネットワーク管理者は自分の管理しているネットワークで何が起こっているのかを知る必要があるということです。
すべてのベンダが仕様通りに作っていないことを意識すべきだということです。
ベンダに連絡をとり、違いを把握すべきです。これはやるだけの価値のあることです。