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特別な目的のために予約された IP アドレス

 サブネットマスクを IP アドレスに適用すると、アドレスのうち何ビット分が、デバイスがどこにあるかを示すサブネットワークなのかを知ることができます。 しかしマスクの結果、サブネットの部分が、すべてのゼロの場合とすべて1の場合は、デバイスの指定には使われません。 RFC 950 「インターネット標準サブネット化手順」にそのことが詳しく説明されています。

 有効なサブネットを計算するためには、2n - 2 を使います。n はマスクに使用されるビットの数です。 3ビット分がサブネットに使われる場合、23 - 2 = 6 となり、6通りがサブネットとして使用可能です。 3ビットの場合は、実際には8通りの組み合わせがありますが、すべてのビットがゼロのものと1のものとは使わないという制限があるので、 6つ分が識別に使用できることになります。

 BSD 4.3 では、管理者がブロードキャストとして全ゼロか全1を指定できる、ということは覚えておいた方がよいでしょう。 現在の仕様では全ゼロというのは使われません。RFC 1118 と RFC 1009 でこのことについて詳しく説明されています。

 以下に特別な目的のためのサブネット番号の概要を示します。ネットワークというのは、IP アドレスのネットワーク部分を指します(クラスA、B、Cのネットワーク部分です)。 サブネットは、マスクによってサブネットとして使われている部分のことです。 ホストはネットワークやサブネットを含まない、それ以外の部分のことです。

表現意味
IP アドレスのすべてがゼロ 発信元アドレスとしては、「このホスト」を意味します。

宛先アドレスとしては「アドレスがわからないので、全部ゼロにしました」という意味です。
あるいは、ブロードキャストの古い形です。現在では使われていません。
IP アドレスのすべてが1 限定ブロードキャストと呼ばれるものです。 現在のサブネットのすべてのホストへのブロードキャストです。 ルータはこのタイプのブロードキャストを他のネットワークへは送りません。
ネットワーク=有効
サブネット=有効
ホスト=すべて1
管理されたブロードキャストです。 ネットワークやサブネットにの中で使われるブロードキャストです。 ルータはこのフレームを指定されたネットワークやサブネットの宛先に送ります。
127.x.x.x ローカルループバックアドレス。 このアドレスに送信されたフレームは、実際にはネットワークに出ていくことなく送信アプリケーションに戻されます。
0.x.x.x
128.0.x.x
191.255.x.x
129.0.0.x
223.255.255.x
Network Information Center 用に予約されています。