お天気キャスターへの道

一般の人がいきなりキャスターになるというのは並大抵のものではありません。
やはり、それなりのステップを踏む必要があります。
そのなかでも、お天気キャスターについては、次の4つのパターンが多いようです。



1.気象会社からの抜擢
民間気象会社などで、テレビ局から依頼を受けて、人材を派遣するというパターンです。
このためには、まず気象会社へ就職するという難関が待ち受けています。
しかし、これさえ乗り越えれば、イヤでも気象漬けの仕事になるので、お天気に詳しくなるのは間違いありません。
そのせいか、テレビ局などでも、比較的信頼度は高めです。
しかし、お天気キャスターとして出演することだけが仕事ではありません。普段の会社での業務もきちんと行わなければなりません。
あくまで、放送局へ「派遣」されている身です。
ちなみに、気象予報士の資格は特別必要というわけではありませんが、放送局側から、「気象予報士であること」という条件が求められることがあります。派遣されるときは「商品」という扱いですので、資格は持っておいたほうがチャンスが多いでしょう。

このパターンで活躍しているお天気キャスター

田代大輔(NHK)、平井信行(NHK)、三ヶ尻知子(日本テレビ)、など

2.アナウンサー
放送局でアナウンサーとして、天気予報を行います。
このためには、放送局へ、しかもアナウンサーで就職する必要があります。気象会社に就職するより難関です。
アナウンスの技術は鍛えられるので、他のパターンに比べて、一番放送向きの人材になります。
こちらは、気象予報士の資格を取得して、天気予報の番組を任せられるということが多いです。ということで、資格はほぼ必須といえるでしょう。
また、こちらも、お天気キャスターとして出演することだけが仕事ではありません。アナウンサーとして、普段の会社での業務もきちんと行わなければなりません。
また、いわゆる「局アナ」ということになるので、しがらみがあります。幅広い活躍は難しいのが実情です。
フリーになれば、しがらみはある程度なくなりますが、お天気キャスターというよりは、フリーアナウンサーとして仕事したほうがいいでしょうね。

このパターンで活躍しているお天気キャスター

森本健成(NHK)、久保田麻三留(テレビ東京)、など
 


3.タレント

こちらは、資格を持っている人はあまりいません。というか、お天気のことを何も知らない人も多いようです。
どうして天気予報ができるのか?と思われる方も多いと思いますが、心配はいりません。あらかじめ、天気予報の原稿がきちんと用意されていて、タレントの方は、その原稿を、愛嬌よく読むのが仕事です。
タレントですので、容姿は重要です。それから、イメージ的に、圧倒的に女性であることが多いです。
あと、強烈な運とコネが必要です。ただ単に、タレント事務所に所属するというだけでは、なかなかうまくいきません。
しかし、一度、お天気キャスターになれば、それをステップアップに、芸能活動の幅を広げることが可能です。
お天気キャスターになろうというより、お天気キャスターを踏み台に、有名になる人が多いようです。

このパターンで活躍しているお天気キャスター

乾貴美子、など

4.自ら予報業務許可を受ける
予報業務許可を受けるには、気象予報士に合格することが必須です。
その上、予報できるだけの環境を整えなければならず、一番コストのかかる方法です。
実際は、放送局の報道部に所属して、気象端末などの機器を備えるということが多いようです。
また、この場合は、お天気キャスターという知名度が大切です。
無名の人がいきなりこの方法を行おうとしても無理だということをお忘れなく。

このパターンで活躍しているお天気キャスター

森田正光、木原実、藤森涼子、河合薫、など