”れいにぃ”流 天気図解析の仕方
天気図は、ただ眺めていても、いろいろな要素が書き込まれていて、大変分かりにくいものです。
そこで、天気図にちょっと手を加えて、眺めやすくします。
これから紹介するのは、れいにぃが実際に気象予報士の勉強するにあたって使用した天気図解析方法です。
おそらく、天気図の解析の仕方について、詳しく解説した本はあまりないので、これから気象予報士を目指す人の参考になると思います。
このページで紹介する解析方法は、
「RSMモデル極東予想天気図」(FXFE)を例にとって解説します。
その他の天気図についても、基本的には同じ方法で解析できます。
用意するもの:赤青鉛筆(マーカーよりは、鉛筆の方が、薄く塗ることが容易なので適している)
天気図に色塗り&書き込みをしよう!!
白黒の天気図ではなかなか分かりにくいですが、あるルールに従って色塗りをすることで、天気図の要素や立体構造が見えてきます。
ここでは、FXFEの4種類の天気図についての、天気図への色塗り&書き込みのルールを紹介します。
これから、天気図をこのように色塗りしていきます。
★極東500hPa高度・渦度予想図(FXFE502,FXFE504,FXFE507)解析例
★極東500hPa高度・渦度予想図(FXFE502,FXFE504,FXFE507) ★極東地上気圧、降水量、海上風予想図(FXFE502,FXFE504,FXFE507) ★極東500hPa気温、700hPa湿数予想図(FXFE5782,FXFE5784,FXFE577) ★極東850hPa気温・風、700hPa上昇流予想図(FXFE5782,FXFE5784,FXFE577)
☆解析のポイント(この天気図でここを見よ!)★極東地上気圧、降水量、海上風予想図(FXFE502,FXFE504,FXFE507)
- トラフ・リッジの時間変化(移動距離・深まり)
- 地上天気図の低気圧とトラフ・正渦度極大との対応(渦管が西に傾いていれば、低気圧は発達する)
- 渦度0線(ジェット軸や、強風軸に対応)
☆解析のポイント(この天気図でここを見よ!)★極東500hPa気温、700hPa湿数予想図(FXFE5782,FXFE5784,FXFE577)
- 高気圧・低気圧の移動・盛衰(移動距離・降水量・中心気圧から見る)
- 海上風の風向・風速
☆解析のポイント(この天気図でここを見よ!)★極東850hPa気温・風、700hPa上昇流予想図(FXFE5782,FXFE5784,FXFE577)
- 700hPaの湿数は中・下層雲域(悪天)の目安になります。青で塗られた部分は雲や雨域、赤で塗られた部分は晴れと見ることができます。
- 閉じた等温線を持った寒気(C)は、大気不安定で、局地的な降水に注意。
☆解析のポイント(この天気図でここを見よ!)色塗りを終えた時点で、もう一度4枚の天気図を見比べてください。
- 暖気移流域と上昇流・500hPa正渦度域との対応があるか。(低気圧の前面で暖気が上昇し、後面で寒気が下降すると、低気圧は発達する)
- 風の風向・風速(850hPaの強風は、下層ジェットの存在を示すことがある)。
- 前線の位置の把握。梅雨前線の場合は、温度差より、水蒸気量の差が大きいので、相当温位図(FXJP854)から前線解析を行うのがよい。
解析例
★極東500hPa高度・渦度予想図(FXFE502,FXFE504,FXFE507) ★極東地上気圧、降水量、海上風予想図(FXFE502,FXFE504,FXFE507) ★極東500hPa気温、700hPa湿数予想図(FXFE5782,FXFE5784,FXFE577) ★極東850hPa気温・風、700hPa上昇流予想図(FXFE5782,FXFE5784,FXFE577)