気象予報士になって、得することは?

実は、気象予報士になっても、得することはあんまりないといってもよいでしょう。まあ、まだ制度ができてあまり時間が経っていないので、社会的にも気象予報士といえばすぐに「テレビに出るんでしょ?」と言われるくらい、正しい認識がされていないのが現状です。
しかも就職にもそんなに有利に働くことはないし、就職したからって資格手当てのようなものが貰える所はあまりありません。個人で天気予報をしようにも、インターネットで取り出せる情報には制限があるし、本当に自分が欲しい情報を手に入れたいと思うのなら、お金を払って情報を取り寄せなければならないし、趣味で天気予報をするとしたら、大変高尚な趣味になってしまいます。やはり天気予報は商売でないとなかなか難しいようです。

じゃあ気象予報士を取る意味はどこにあるのかといえば、なんと言っても今の段階では、取得している人間の数が少ないことがあるでしょう。全国で3000人弱といえば、それだけで自慢のタネになります。確かに合格率は毎回5%弱という難関ですが、文系理系とか年齢とか関係なく受験できるし、自分のキャリアアップのためにはレベル的にはちょうどいいような感じがします。しかも取得してしまえば一生ものだし。
ステータス的に得をすることは多いかもしれません。でも、「オレ、気象予報士なんだぜ」と言いながらナンパをするのは、やっぱりあんまりかっこよくないかも。(そんなことする奴いねーよ。でも、サーファーだとカッコイイかも。)

まあ、ただ勉強するには、それなりの苦労とお金も必要です。最近では気象学の本も、気象予報士ブームに押されて、やっと本屋に常時置かれるようになってきました。それでも、過去問1回分で2000円、10回分で2万円以上かかるし、それ以外の本もなぜか高価なものが多いのが現状です。そのわりに、親切な解説をしているものって少ないので、本を買ったのはいいけれど、読まずにホコリをかぶっている……てなことも。文系理系関係なく受験できるとは言っても、やはり理系のセンスがある程度必要な試験ですし、本を読むだけでなく、講習会などに参加することも、合格を勝ち取るには必要な部分があります。そう考えると、気象予報士になるにはお金がたくさんかかるので、金銭的な部分で得することは、ほとんどないでしょう。

少々余談ですが、受験料が12000円というのは、少々高いですが、合格してしまえば、それ以上の金額がお祝いとして返ってくることもあるでしょう(それは学生だけの特権か?)。それを励みに勉強するのも一つの手!?