1999.2.11「考える会主催」

大雨の中で現地説明会ひらく道路

横なぐりの氷雨の中、50人が参加。現地を歩きな
がら、県建設室の説明を受け、質疑しました。

この模様は、テレビ神奈川の夕方と夜のニュースで
報じられました。

「雨中の現地説明会に参加して」

●出発
 見学は、京急ストアから芦名の谷に向かって延びる工事中の市道の終点から始まりました。脇道の未舗装道路に入って5分もたたない所で、ここに防災調整池を造りますとの説明が始まりました。●防災調整池・浸出水処理施設・管理棟(左の写真の木の上まで高さ10bの防水堤が築かれる)
 見回すと、周りはこんもりとした芦名の森の先端と谷間の平坦地に挟まれた場所でした。ここに、100b角、高さ10bの防水堤が築かれるとのことです。目の前の小さな山の一部も削られて、この狭い谷の入り口を塞ぐように巨大な調整池の築堤がそびえ立つことになります。さらに、防災調整池の奥に浸出水処理施設とその上に建つ2階建ての管理棟が一体となって谷をさえぎるように横たわります。

●北武断層(右の写真で車止めの先10m付近、手前が処理施設の予定地)
 この侵出水処理施設のすぐ近くには、過去の大地震時に断層亀裂を起こした北武断層があります。
これは、今後も大地震時に動く可能性を持った活断層と呼ばれるものです。現計画の上部の処分場から流れ出す様々な有害物質を含んだ浸出水のパイプはこの北武断層を横切って下部の浸出処理施設に導かれます。もしここが切断されれば、大量の浸出水が下流の土壌や河川に浸透し、海に排出される危険性があります。県は、これに対して、「十分な地震時の対策を講じます。」とのべるだけです。
 処分場の設置条件としては、活断層のある場所はもっとも危険なさけるべき場所とされています。にもかかわらず、いとも簡単にこの問題を回避してしまう県の態度は、住民の生命と安全を守るのは地方行政の役割ではないと言わんばかりです。

●貯留構造物
 浸出水処理施設から更に上流の200b位先に、貯留構造物と呼ばれるコンクリートの築堤(高さ14b幅60b)築かれます。これは処分場の廃棄物が下流に流れ出さないためのダムのようなものです。狭い両側の谷の側壁を塞いでそびえ建つ姿を想像すると愕然とします。
 説明地点から頭上10b以上の高さにダムの頂上があり、そこに貯水ダムの水のかわりに廃棄物が溜まっている姿を、美しい自然環境の中で想像すると心が痛みます。
つづく