去って行った友へ
その知らせは、週末の息子とのドライブ中に突然入った。
あまりにも突然で、あまりにも悲しい知らせ。
胸の鼓動は激しくなった。
高校の同級生であるの彼の身に起った、非現実的な出来事。
現実として、受け入れることのできない出来事だった。
一体何があったのだ。目の前が白くなった気がした。
高校時代、彼は野球部のエースであった。
サッカー部であった自分は、当時のことはあまり覚えていない。
むしろ、20年ぶりに再開し、社会人となり、子供ができたあとの姿が、僕の中にいる彼だ。
高校時代より、大人同士で交わす会話の方がとても楽しかった。
再会後は、何度も仲間たちと一緒に飲んだ。
ここ数年は彼の仕事が忙しく、なかなかそのような時間も少なくなった。
沖縄本島からも更に遠くにある、太平洋の島で仕事をしていた。
単身赴任で働くその姿は、僕らの世代ではよくある姿かもしれない。
数か月前、高校同期での飲み会で、その島から彼の元気な声を電話越しに聴いたばかりだった。
あまりにも早すぎるその死を、現実として受け入れることはできなかった。
横たわり目を瞑った彼の表情は、安らかに見えた。
同じ時代に生き、お前に会えたことは、決して忘れないよ。
ありがとう。安らかに眠ってください。
2011年2月14日 深夜