元気日記(第144号:新生活前夜)  4/4(日) 25:00更新

 

 4月3日土曜日。ここ神奈川県北部地方は、まさに春そのもの。ポカポカ陽気の暖かい1日でした。

 毎年桜の咲くこの時期になると、「冬の間はどこにいたのですか?」と訪ねたくなるくらい、多くの人が街や公園に繰り出します。

 土曜日はまさに桜も満開となり、普段家からあまり出ない人でさえ、外出したくなるそんな日でした。

 もちろん、そよ風親子(りょうま&パパ)は、そんな日でなくても、春夏秋冬いつものごとく外へ繰り出しております。。。。

 

桜の花びらライン.bmp (9078 バイト)  桜の花びらライン.bmp (9078 バイト)

 

 そんな土曜日の午後、横浜市内の比較的大きな公園へ向け、車ではなく徒歩で自宅を出発。今日は間違いなく、車で外出する日ではないと判断。もちろん、バスも同じです。

 そんな訳で、近くにある川の土手沿いを歩いて、りょうまと父は4〜50分かけ公園に到着。予想通り公園の駐車場は満車。周辺道路も駐車場の空き待ちの車で大渋滞で全然動きません。もちろんその渋滞の中には、バスも例外でなくはまっておりました。ε=( ̄。 ̄;A フゥ…ヨカッタ〜。。。

 りょうまと1年を通して散歩していると、季節や気候によって公園の状態がどうなるのか、だいたい想像がつくので笑ってしまいます。

 公園内は人・人・人。お花見目的の人が多く、一年で一番人が集まる日だったようです。そよ風親子はこの公園に良く行きますが、ここまで多くの人がいるのは見たことがありません。

 公園に着くと、りょうまと障害者用トイレに直行。りょうまが用をたしている時、“トントン”とドアをノックする音。

 “入ってま〜す!”と返事をして、りょうまのサポートをしてドアを開けると、そこには若い女性が“遅いわねぇ〜、何でここに入っているのよ!”と言わんばかりの目で、父とりょうまの2人をジロジロ見ています。

 もちろん父は、そんなことは気にせずに、その横を通り過ぎてゆきましたが、さすがに良い気持ちはしませんでした。

 これなんですよね・・・・、自閉症児の親を苦しめてるのは。。。

 自閉症の子は(りょうまもそうですが)、見かけは全く障害があるように見えないんですよ。ですので、そういう目で見る人が多いんですよね。

 障害者トイレは、身体障害の方だけの為のように見えますが、実は知的障害者にとっても大変有難いスペースなんです。

 世間の人達にもそのあたりを分かってもらいたいものです。

 まして、待っていたのは一般のトイレが汚いから、障害者トイレでというような、障害を持たない人です。残念なことです。

 同じようなことを、自閉症児の母親にはしないでもらいたいです、本当に。

 

桜の花びらライン.bmp (9078 バイト)  桜の花びらライン.bmp (9078 バイト)

 

 公園内は、花見の人々が多くいつもと違う雰囲気です。りょうまとその中を歩きますが、りょうまが急にしゃがみこみました。

 もしや・・・・

 ズボンを引っ張り見ると、不安は的中。今度は大きいほうをしてしまった様子。

 人ごみの中、近くのトイレに行くと、障害者トイレに張り紙が・・・。

 “いたずらをする人が多いので、しばらくの間、閉鎖します。”

 なに〜!! 何だ?“いらずら”って! でも何で閉鎖する必要が???いい加減にしろ!、と心の中で叫びながら、次のトイレを探します。

 次のトイレまではかなりの距離。我慢するしかありません。人ごみを縫うようにして、歩きます。がんばれ、りょうま!

 ようやく、トイレに到着。障害者トイレは無かったものの、一般トイレにて、りょうまのお尻の処理を終わらせたのであります。

 (りょうま、今度はサインを出すんだよ)いつか、サインを出してくれることを願う父なのです。

 

桜の花びらライン.bmp (9078 バイト)  桜の花びらライン.bmp (9078 バイト)

 

 肌寒く、小雨もぱらついた日曜日。そんな土曜日の風景が嘘のように、人がいません。あれだけの人はどこにいってしまったのでしょう?

 桜が寂しそうに、ヒラヒラと回転しながら散ってゆきます。昨日まではこの木の下で、人々がお酒を飲んだり、お弁当を食べてたりしていたのに、まるっきり違った風景です。

 そんな中を、いつもと変わりなく、そよ風親子は散歩するのでした。

 

桜の花びらライン.bmp (9078 バイト)  桜の花びらライン.bmp (9078 バイト)

 

 土曜日の午前、半年間お世話になった施設“T”にりょうまを迎えに行きました。

 職員の方や入所者のお兄さんお姉さんが、りょうまを見送ってくれました。

 りょうまはこの半年間、多くのものを学んだと思います。お別れの際、父の目には、“明らかに半年前とは違う一回り大きくなったりょうま”が映りました。

 それは、周りから見れば何でもない様な、そんな小さなことかもしれません。でも、その小さな違いが、りょうまにとってはとても大きな違いなのです。

 父は、施設“T”の職員の方々に感謝の気持ちでいっぱいなのです。

 特に児童プログラムでお世話になった職員の方々、りょうまの過ごした棟でお世話になった職員の方々。この感謝の気持ちは、父自身一生忘れません。

 この場を使わせてもらいます。『本当にありがとうございました。』

 

 

 

 明日から、りょうまの新しい生活が始まります。またいつものように元気を出して、そよ風親子は歩んでゆきます。

 

    〜明日は明日の風が吹く〜

 きっと、りょうまは、やってくれます。

だって、楽天家のパパの息子ですから・・ネ。

 

 

 

 次回は4/11(日)23:00頃更新の予定です。宜しければまたお会いしましょう。