元気日記(第145号:新しい門出) 4/11(日) 26:10更新
いよいよ、4/5からりょうまの新しい生活が始まりました。
その日、私(父)は会社の休暇をとり、りょうまの新しい門出をしっかりと見とどけたのです。
いつものように、家の窓から朝日が差し込み、いよいよその日はやってきました。
父は前夜の元気日記更新の25:00以降も、りょうまのことで頭がいっぱいで・・・。
スヤスヤと眠る天使のようなりょうまの寝顔を見ながら、「がんばれ、りょうま!」と心の中で叫んでいました。
そんな中、気が付けば空は徐々に明るくなり,いつものように朝日が差し込んできたのです。
その日は、いつもと変わらない日であるのにちょっと違いました。
父もじいもばあも、もしかしたらりょうまも、何かその様に感じていたかもしれません。
たくさんの荷物を車に積み込み、いつものように後ろの座席にシートベルトをつけて座ったりょうま。
じいとばあが窓の外で名残惜しそうに、「りょうま、頑張ってね。」と、声をかけています。2人とも目に涙をいっぱい浮かべて。。。
そんな中、父の運転する車は発進。バックミラーにはいつまでもりょうまを見送るじい・ばあの姿。
振り返りりょうまを見ると、どこかに遊びに行くつもりなのか、表情は微笑んでいます。
そのギャップが余計に、父の心を締め付けます。
4/5は、ほとんどの学校が入学式。運転する車の中から、両親に連れられて歩く、ピカピカの1年生を見ました。
3年前、りょうまも父に手を引かれて養護学校の門を通ったっけ・・・。そんなことを思いながら、3月まで通っていたT養護学校の横を通り過ぎました。
もう今日からは、この交差点は曲がらないんだよ、りょうま。
通過する時、その方向をジーっと見ていたりょうま。心成しか、何でだろう?という表情に見えたのは、気のせいでしょうか。
ぽかぽか陽気で、桜が綺麗に咲き乱れる道を車は進みます。
施設Bに到着すると。りょうまはニコニコ。
諸手続きを終え、いよいよりょうまの新生活のスタートです。
そろそろ、父が帰ろうとした時、突然りょうまは父の手を引き、出入り口の方へグイグイ引っ張ってゆきます。
父が引き戻そうとしても、何度も何度も同じ方向を目指します。
表情も、最初のニコニコではなく必死の形相です。
そんな中、りょうまの手を引き離し、ドアの外に出た父。今まで我慢していた、りょうまもついに泣き叫び、ドアの向こうでは大きな泣き声が聞こえます。
別れとはこんなに辛いものなのか?
でもこの別れが無ければ、りょうまの新しい未来は開かれないのです。
父はこの時、心から思ったのです。
りょうま、パパは絶対にこの辛さを無駄にしないからな。 と。
その後のりょうまの様子は、担当の職員さんから詳しく報告があり、父はとても安心したのです。
徐々に環境に慣れてゆく、力強いりょうまの姿を知ることができました。
新しい養護学校へも4/8から通い始め、週末も帰宅をすることができました。
週末、りょうまを迎えに行くと、入所の日と全く違う落ち着いたりょうまがそこにはいました。
その姿を見たとき、父はとても嬉しく、りょうまをギュッと抱きしめてしまいました。
彼の力強さと、このようにさせてくれた、彼の周りの人々に感謝の気持ちでいっぱいなのです。
それは、今回の施設Bの方々はもちろん、T養護学校の先生方や施設Tの職員の方々やサポートハウスWの方々等多くの人々の力があったからこそなのだと思います。
りょうまと人との関係は、裏切りの無い、対人との安心できる関係が築き上げられていたからこそ、適応力があると思うのです。
土曜日は、公園を散歩をしたり、等々力にサッカー観戦(フロンターレ対ベルマーレ)に行ったりしました。
桜と菜の花がきれいな公園です。 5−0でフロンターレが勝ったよ!
日曜日は、土手や街なかを散歩。ビニールシートを広げての木陰での昼食は最高です。
外でのお弁当はヤミツキになりそう。
両日ともに、電車とバスを利用して、りょうまも満足そうでした。
ここ1週間、父は疲れが溜まりちょっとしたピーク状態でした。でも大丈夫。
だって、りょうまの笑顔で疲れも吹っ飛んじゃいましたから。。。ネ。
次回は、4/18(日)23:00頃更新の予定です。宜しければまたお会いしましょう。