元気日記
(第151号:雨の日の回想)5/23(日)25:50更新
今夜、神奈川県北部地方は小ぬか雨が降っています。そのせいか、今夜はとても静かな夜です。
そんな小ぬか雨の降る中、先ほどりょうまを施設Bに送ってきました。
後部座席でシートベルトをつけ、窓の外の夜の景色と雨のしずくを眺めているりょうま。
父は信号で止まるたびりょうまの方に振り返ります。すると、その大きなクリクリまなこが窓の外から視線を変え、父の方を見ます。
父はその度ニッコリと微笑んでしまいます。りょうまの方から微笑み返しとはいきませんが・・・・。(時々雄叫び返しはあります(^▽^;)タラ〜)
そんな感じで、信号で止まるたびに振り返りりょうまの状態を見るのですが、ちょっと眠そうな目になってきました。
ワイパーと小さく流れるFMラジオが子守唄になってしまったのか、振り返るといつの間にか、クリクリまなこも半目開き状態になり、寝てしまった様子。
その寝顔を見ていると、日中の慌しい時間が遠い昔のように感じてしまうから不思議です。
りょうまが寝ている車を運転をしながら、ふと、昔のことを思い出しました。
思い出したのは、1年生の夏。サポートハウスW主催のバスツアーでのことです。
その頃のりょうまを思い出すと、顔を叩く自傷がひどく、いつも“バチッ、バチッ”と言う音が響くくらい思い切り頬を叩いていました。
パニックも1日で何回もあり、ピョンピョン跳ねながら、その反動で自傷を繰り返していたのです。その音はさすがに聞くのが辛かった・・・。
その頃のりょうまはいつも、両方の頬が真っ赤に腫れあがっていたことを思い出します。
そして、多動。本当に目を離すとどこに行くのか分からず、いつも捕まえてる、そんな感じでした。
でも、そんなりょうまと父はバスツアーに参加したんですね。。。(笑)
障害を持つ子供はりょうまが最年少。その他はほとんどが中学生以上でした。
落ち着いたお兄さんたちの姿を見て、“果たしてりょうまはいつかこのお兄さんたちのようになれるのだろうか?”そんなふうに思った記憶があります。
そんなりょうまと父を見て、自閉症の障害を持つ息子さんの保護者のお母さんが言ってくれた言葉があります。
“ちょうど小学1・2年生頃の今が一番大変な時期よ。特に多動は、うちの子も大変だった。でも、もうすぐ多動も少なくなるからね。頑張って!”
そして今、りょうまは確かに多動が薄くなった気がします。そして、自傷はまだあるものの、以前のやみ雲に“バチッ、バチッ”と頬を叩くような自傷は無くなっています。
まさに、その言葉の通りです。経験者の先輩の話をいろいろと聞けたこと、このことは現在の父に大きな勇気を与えてくれたことは間違いありません。
昨年秋、2年ぶりにセミナーで再会したその先輩お母さんが、りょうまと手をつないだ時、当時つながれていた手が、しっかりとつなぎ返してきた事にりょうまの成長を見たと言います。
近くにいると気付かないけれど、確実に成長しているいるんですね。
しかし何でこのことを思い出したのだろう???
繰り返し動くワイパーとFM放送から流れる静かな音楽を聴きながら、半目開きで寝てしまったりょうまを乗せ、雨の中を車は走ります。
このところ、りょうまと積極的に買い物に行きます。
近くのスーパーで、目的の場所に行き、りょうまに“これを取って!”と指をさして言い父の持つかごの中に入れさせます。
最初は、なかなか取ってくれなかったりょうまも、今では重いもの(2Lのペットボトルなど)でも両手で抱えかごに入れられるようになりました。
そして、レジに一緒に並び、お金を払うところを見せて、かごからビニール袋に入れさせます。
父が、ビニール袋を広げりょうまに商品を指差し「これをいれてください」と言うと、入れられるようになりました。(ごちゃごちゃに入れてしまうのが玉にきずですが・・・OKだぞ、りょうま!!)
最後にかごを置き場に返させて終了です。(よく出来た!O〜K!)
学校では、校外学習で電車とバスを利用して買い物をするという、りょうまにはタイムリーな授業がありました。
結果は・・・。
りょうまは、どうやらアールグレイの紅茶を迷わずさっと取り買った様子。
しかし、その匂いが気に入らなかったのか、結局学校に帰ってから飲まなかったとの事。
未知の世界のギャンブル、失敗だったな、りょうま。(ノ_-;)ハア…
日曜は葛西臨海公園に行ってきました。水族園、観覧車にも乗りましたが、これは後日おでかけレポートにて・・・。
(他のレポートも溜まりすぎてますスミマセンm(_ _"m)ペコリ)
車はBに到着。半目状態で眠っていたりょうまを起こすと、クリクリまなこに。そして雄叫び復活。
ごめんなりょうま、起こして。また一週間頑張るんだぞ!パパもりょうまに負けないように頑張るからな。
帰り道、フロントガラスに落ちる雨。雨を拭くワイパー。
降っては拭き、降っては拭き、の繰り返し。
その動きは一見無駄のよう見えるけれど、ワイパーがなければ前には進めない。とても重要だ。
そう、心に雨が降ったら、このワイパーのように拭けばいい。何度も何度も拭けばいい。
そんな雨の降る日ばかりじゃないさ。いつかは晴れる。晴れたらワイパーを休めよう。
でもまた雨は降る。そしたらその時は、またワイパーで拭けばいいのだ。
父はそんなふうに思うのです。
次回は、5/30(日)23:00頃(目標で)更新の予定です。宜しければまたお会いしましょう。