元気日記(第297号:父として、母として。)3/18(日)23:30更新

 

やられました。。。一気に感情が噴出してしまいました。

 

卒業式で入場してくる、ブレザー姿のりょうま。

父が会社帰りに、デパートで選んだあのブレザーを着て、先生や友だちといっしょに入場してきます。

その瞬間、1年生の入学式での小さなりょうまが、父の心の中に現われました。

6年前の入学式。小さなりょうまは、多動でちょこちょこ動き回り、すぐ靴を脱いでしまいます。

でも、そのかわいらしい笑顔、クリクリした大きい目。その姿を微笑んで、見ている父がいます。

 

・・・・ふと、われに返ると、既にりょうまは入場し終わり、席に座っていました。

ブレザー姿のりょうまは、やけに大人っぽく感じます。

いつの間にか、こんなに成長していたんだね。。。

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ブレザー姿のりょうまに、父は今までに無い成長を感じたのでした。

卒業証書授与。

りょうまの姿を撮ろうと、父はビデオを回しりょうまを見ています。

 

『・・・ りょうまさん』

と呼ばれると同時に、りょうまはスクッと席から立ち上がり、校長先生の方向に歩いてゆきます。

手はヒラヒラさせていましたが、間違いなく自分から進んでゆきます。

授与の場所にしっかり立ち止まりました。

証書の読み上げの間、台の上に顔をべちゃっとくっつけたりもしましたが、

『おめでとうございます』校長先生の言葉に、青い卒業証書を差し出されると、手を差し伸べるりょうま。

しっかりと、卒業証書を受け取りました。

 

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笑顔で、でもしっかりと卒業証書を受け取り、拍手を受けるりょうまなのです。

 

周りからの拍手。りょうまの笑顔。

その瞬間どこからとも無く、ビデオを持つ父の心の中から自然に湧き出てきた、押さえられない感情。

その感情は心の中だけでは抑えられず、自然に湧き出しました。

(もう我慢しなくていいんだよ、心のままに自分の気持ちを出しなさい・・・)そんな言葉が聞こえた気がしました。

辛さや、悲しみや、自分のことでは涙なんて流したことが無かったのに・・・。

まるで「北風と太陽」ですね。

辛さや悲しみがいくらあっても涙なんて出ないのに、心を震わすような感動は今まで詰まっていた涙腺を一気に押し流したのです。

卒業証書を持ち、しっかり席に戻るりょうまの姿が、ぼやけて見えました。

そう、いつの間にか自分は、この6年で父であると同時に、「母」にもなっていたことに気付いたのです。

 

その後、教室での先生とのお別れ。

「みんな何で泣くの?男なのに泣いちゃダメだよ!」と、クラスメイトのK君。

そうだよねK君。その通りだよね・・・。

でも、止めたくても、止めたくても、出てくることもあるんだよ。

僕も、親になるまで気付かなかったんだ・・・。

       

素敵な卒業の思い出のDVD、素敵な卒業アルバム。

まったく、先生はどれだけ感動させれば気が済むのでしょう?

もちろん、帰宅後も感動は収まらず・・・。ありがとうございました。

 

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卒業アルバムのりょうまのページです。右側が3人の担任の先生方のコメント、左下が施設Bの職員さんのコメントです。

写真は左側が1年生の時の写真、右側が6年生の時の写真です。(大きくなったね、りょうま)

 

この他にも、とても素敵な写真がいっぱいありますが、プライバシーの観点から、HP上でご紹介できないのが残念です・・・。

       

 

D養護学校の卒業式・祝う会の帰り道、1年生から3年生の3年間お世話になったT養護学校をりょうまと訪ねてみました。

T養護学校もこの日が卒業式。

父は卒業式に向かう朝にこの門の前を通り、「ここからりょうまの1年生が始まったんだよな・・・」なんて思いながら車を走らせていました。

当時の先生がいるかどうか分からないながらも感謝をしたく、訪ねることにしたのです。

T養護学校には担任だったY先生がいらっしゃいました。

りょうまを見て「りょうちゃん、久しぶり〜!」と笑顔でいっぱいのY先生。

Y先生を見て、りょうまは思い出したようにニコニコになり、先生の頬に顔をくっつけたり、手で触ったり、感動の再会を果たしました。

当時のクラスメイトも卒業式を迎えたとのこと。

みんな、卒業おめでとう!

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(小学部3年生までお世話になったT養護学校でY先生と再会)
Y先生を思い出したのか、ニコニコのりょうま。
「りょうちゃん!覚えていてくれたんだね。。。先生嬉しいっ!!」

 

3年生からお世話になった、D養護学校の先生方関係者の方々

1年生から6年生までクラスメイトであったみんな保護者の皆さん

3年からお世話になった施設Bの職員さん診療所の先生、看護師さん関係者の方々

1年から3年までお世話になった、T養護学校の先生方通学バスの付添いの方々関係者の方々

1年生からお世話になっていた、サポートハウスWの方々ボランティアの方々、

1・2年生の時お世話になった、学童保育の職員さん

3年生でお世話になった、わくわくプラザのサポーターの方々

3年生の半年間お世話になった、施設Tの職員の方々関係者の方々

3年生まで担当医だった、U病院のI院長看護師さん、

歯科入院で御世話になった、病院の先生、看護師さん、

週末参加のリトミックの先生方、仲間達

そしてS18の父の友人達HP立ち上げの際お世話になったK君、

ウィンドサーフィンの仲間達、学生時代の友人達、陰で支えてくれる友人達、

そして、じいちゃんばあちゃんりょうまのおばちゃん姪っ子のあや&かな、

その他、りょうまに係わってくれた全ての方々

『そよ風の手紙』から応援してくださった皆さん

 

本当に、本当に、ありがとうございました。

 

 

そして、りょうまを生んでくれたりょうまのママ、ありがとう。

 

 

『生きてこそ』Kiroro(作詩:玉城千春 作曲:kiroro)                            ママ 私が生まれた日の 空はどんな色?       パパ 私が生まれた日の 気持ちはどうだった?             あれから言葉を覚えて 私なりの愛も甘え方も身体にしみこんだ               生きてこそ   生きてこそ   今ここから始まる         生きてこそ   生きてこそ   広がってまたつながる                                 ママ 私を初めて抱く気持ちはどうだった?        パパ 私が生まれた日は嬉しかった?           あれからキセキを重ねて… 私なりの愛も出会いも育てていきたい                 生きてこそ     生きてこそ      無限に羽ばたいていく夢              生きてこそ     生きてこそ     その根は 深く 太く 強く              生きてこそ     生きてこそ     今ここから始まる            生きてこそ     生きてこそ     広がってまたつながる              生きてこそ      生きてこそ     無限に羽ばたいていく夢                 生きてこそ     生きてこそ     その根は 深く 太く 強く         その根は 深く 太く 強く 

 

 

いよいよりょうまも新たな段階に入って行きます。

これから、思春期という大きな波が押し寄せてきます。

 

でも、父とりょうまは、これからも歩き続けます。

たとえどんな荒波が来ようと、一つずつ乗り越えてゆきます。

また多くの方々の力を借りながら、進んだり戻ったりしながら、少しずつ進んでゆくつもりです。

 

 

そう、いつものように、そよ風に吹かれながら・・・。

 

 

 

りょうま、あらためて、小学部卒業おめでとう。

そして、父の元に生まれてきてくれてありがとう。

 

 

 

 次回更新は、3/25(日)深夜 の予定です。宜しければまたお会いしましょう。