元気日記(第368号:りょうまの涙)7/27(日)翌早朝更新
りょうまは、夏休みに入り、一週間がたちました。
ご存知のように、我が家では、週末しか父と過ごすことができません。
週末、父と遊び、施設Bさんでお別れするときの姿に、毎回一喜一憂している自分。
今週末は、父と別れることがどうしても納得行かない様で、りょうまは、少しかんしゃくを起こし、ワンワンと泣きました。
りょうまが納得の行くまで、父のひざで泣かせてあげました。
トントンとゆっくりとした一定のリズムで背中を軽く叩きながら、りょうまの背中が大きくなっていることを感じます。
自分の中で湧き出てくる想いを、一生懸命感情をコントロールしようとする姿。
今、そのどうしようもない感情を、泣くことによって発散しようとしていると感じています。
数十分泣いたあと、ピタッと泣きやみ、父を見上げるりょうま。
泣きやんで、自分の中でコントロールできたりょうまを、父は思い切り褒めてあげました。
こういう姿を見いると、りょうまにとって、やっぱり父といる時間は特別な時間なのだな・・・。なんて感じています。
久しぶりにりょうまの顔には、自分の爪を立てた自傷の傷が付いています。
不安定な思春期、夏休みの突入、真夏の猛暑・・・。
今、彼の中では、不安定なものが重なっているのでしょう。
この不安定な状態を、りょうまはきっと乗り切ってくれることを信じている父なのです。
*******************************************
さてさて、暑い日が続きますが、施設Bでは、恒例の夏祭りがありました。
出店で、アイスやたこ焼きやジュースなどを食べたり飲んだりして、楽しく過ごしました。この夏祭りの毎年の経験はとても貴重です。
りょうまは、やぐらやちょうちんや太鼓の音色などがある場所を、経験の中から楽しい場所としてインプットしています。
やっぱり出店で、半券で交換し、食べたり飲んだりできることが楽しみなのです。
地域の夏祭では味わえない、独特の安心感、ゆったり感があり、父もこの夏祭りは大好きです。
甚平を着て、コーラを片手に嬉しそうな姿に、夏の風物詩を感じます。
しかし、りょうま、大きくなったなぁ・・・。
*******************************************
ピンポ〜ン!!
お昼の食事が終わる頃、我が家のチャイムが鳴りました。
玄関を出ると、そこにはYちゃん(何度も元気日記に登場しているりょうまの彼女?)とおかあさん。(⌒▽⌒;)ビックリ
驚いて、お話をすると、Yちゃんがりょうまへ誕生日プレゼントを渡したいと来られたとのこと。
外では何なのでということで、家の中に入ってもらいました。
りょうまは、Yちゃんから手作りの素敵なプレゼントをもらいました。
そうだよね。もう少しでりょうまは誕生日なんだよね。。。
賑やかなYちゃん登場に、いつもどおり、りょうまはタジタジでした。(;^◇^;)ゝ
積極的なYちゃんにタジタジです。^^;
*******************************************
小学生の頃、週末土日のほとんどの時間を、りょうまと一緒に過ごしていた父。
中学生になり(特にこの中学2年の春からは)、りょうまの将来に向け、
あえて、りょうま以外の時間をつくり、地域や福祉関係の会合にも積極的に参加しています。
今週末もこの夏祭りの前の時間を利用して、『企業と特別支援教育の協働』なるシンポジウムに参加しました。
この会、りょうまには将来直接関連するかどうかわかりませんが、企業で働く私にはとても興味深い内容でした。
すべてが終わり、いわゆる壇上にいた障害者雇用をされている企業側のシンポジストの方との名刺交換に行った私。
私の名刺はいわゆる、親としての名詞でした。
交換企業側の大手企業の所長。私の名刺を見た瞬間、一言。
「私は、○○は嫌いなんですよね。」
(※あえて書きませんが、○○はとても世界的にも有名な、皆さんご存じの、いわゆる障害を持つ子どもの治療と教育です)
もちろん、私の名刺にはそんなこと一切書いていませんし、一言もそんな話題も出しいていません。
恐らく、私の住む地域の自閉症児者親の会が○○活発な地域と、その方には直結したのでしょう。
私自身は、○○を推奨も、否定もしません。
ただ、多くの障がい者を雇用している、この一企業の所長が名刺交換の第一声で発する言葉としては、
あまりにもお粗末であると感じました。
私は、障がい児の親であると同時に、企業では現場所長職でもあり、企業人の目から見ても、とても残念な発言です。
好き嫌いなど個人的な固定観念ガチガチの考えではなく、障がい者のために何ができるかが必要なのではないか。
親でもある私は、同時にそのような目線で見てしまいます。
少し元気日記からはズレてしまいましたが、今回はあえて日記の中で、書かせていただきました。
気がつくと、父のズボンの膝はりょうまの涙の跡でくっきり。
りょうまと別れた帰りの車の中で、りょうまのことを思い出しながら、ハンドルを握る父です。
次回更新は、8/3(日)深夜 の予定です。宜しければまたお会いしましょう。