元気日記(第457号:自傷の春休み)4/4(日)24:50更新



春休みです。

本来、子どもたちにとっては、長期休みは楽しいものです。


でも、変化の苦手な自閉症のりょうまにとっては、学校に通わない生活パターンに変わるこの長期休みは、

もしかしたら、すごく苦痛なのかもしれません。

特に春は、温かくなったり寒くなったり。そしてこのところの、本人の体の成長も加わり、不安定。

1日1回は大小のパニックがあるようで、特に顔や手への自傷がとくに酷い状態です。

感情の高ぶりが突然内面から襲ってくるような、なかなか原因らしいものが見つからない急なパニック。

ここ数年は春休み中も落ち着いていた記憶があるけれど、今年は久しぶりに苦しい春になっています。


         
        
週末のりょうま。顔への自傷痕が痛々しい・・・。


そんな中、りょうまは父との時間をとても楽しみにしているエピソードを施設Bの職員さんからお聞きしました。

お迎え前日、りょうまに
「明日お父さん来るよ」と伝えると、表情は穏やかになりニコッとしたとのこと。

その日は連日続いていた自傷が止まり穏やかに過ごしたようです。

そんなに、父との時間を楽しみにしてくれているんだね・・・。

私自身、このエピソードは、嬉しいのと同時に何だかとても切ない気持になります。


ですので、週末りょうまとお出かけの途中で、1時間ほど車の中でしっかり目を見てりょうまと話をしました。

と言っても、父からりょうまへの一方通行ですけれど、ね。

でも、りょうまはじっとそんな父の方を見て、しっかり聞いてくれているのですよ。

時々、嬉しそうにニッコリしてくれるのです。

その表情を見て感じることは、

「りょうま側からの発信は、なかなかうまくいかない部分はあっても、受信は間違いなくしている」と言うことです。


以前、自閉症の高校生東田直樹さんの講演会で、東田さんの生の声を聴くことが出来ました。

何がうれしいことですか?との質問に、「みんなが笑顔でいてくれることです」と言うような回答があった記憶があります。

この言葉を聴いた時、“笑顔”というのは、凄い力なのだと感じたのです。

りょうまの前では、いつも自然な笑顔でいたいなあと思うのです。


*********************************************

【ぼくうみと城ヶ島】


4月2日は、「世界自閉症啓発デー」でした。

この日の午後、私は国会にいました

自閉症の青年が主人公の映画、「ぼくはうみがみたくなりました」の上映会がなんと、国会内にてされたのです。

そんなん中、私は「ぼくうみ」のスタッフとしてその場にいることが出来たのです。

超党派での「自閉症に関する勉強会」で主催された、国会内での上映会。

これは、本当に素晴らしいことです。

※詳しくは、4月2日のtwitterのTL(タイムライン)、また、ブログ「続・父のひとりごと」にも書いております。

で、ぼくうみを観ていたら久しぶりに、城ヶ島に行きたくなりました。

城ヶ島と言えば、2008年7月12日に、りょうまと「ぼくうみ」撮影現場の城ヶ島に陣中見舞いに出かけたのを思い出します。

        
      
山下久仁明さんと主人公の伊藤祐貴(※現在は祐輝)さんと(2008年7月12日)


で、久しぶりにその城ヶ島へ週末りょうまと出かけてきました。

私も、りょうまといることが出来るこの時間、この空間がとても嬉しいのです。

りょうまと一緒でなければ、こんなに色々な場所に出かけたいと思わないだろうな。きっと。


        
      城ヶ島でも正座?こうなったら正座の写真を各地で撮りまくるか?(笑)

りょうまは父といた週末、平日の施設での状況とは違いとても穏やかでした。

マイペースで、思いのままに時間を過ごす。

どうしても彼らの場合、周りの都合で急かさなければならないことが多いですよね。

せめて父との週末の時間は、ゆっくりのんびり、過ごせればと思うのです。


*********************************************

【絵カードをじぃ〜】


この写真は今週ではなく、先週のものです。

お散歩に出かける直前に、りょうまに車の中で見せた「おさんぽ」のカード。

りょうまは笑顔で、カードをしっかりとじぃ〜っと、見ていますよね。


         


*********************************************


さて、明日はいよいよ、りょうまの高校の入学式

一歩、大人に近づいたりょうまを、父は見守って来ます。





次回更新は、/11(日)深夜 の予定です。宜しければまたお会いしましょう。