元気日記(第492号:「時間」というプレゼント)12/5(日)翌早朝更新



 りょうまへ



 りょうま、今週は会うことができなかったね。

 こんなことは何年振りだろう?

 会うことができない週末なんて、思い出せないくらい、昔のことかもね。
  

 もしかしたら、この週末、いつものように迎えに来るはずの、僕の名前を呼んでいたかもしれないね。

 ごめんな、りょうま。

    



 でも、実は会うことはできなかったけれど、お父さんは金曜日、学校から帰って来たキミの姿を見てたんだよ。

 キミが学校の農園で掘った大根をもらいに行った時、

 下校の時間を待って、いつものようにバスで帰ってくる姿を、そっと見つからない様に。


 今年の春。学校転校での通学に変化に納得がいかず、バスからなかなか降りることができなかったね。

 でも今、目に映ったのは、スンナリとバスから降りているキミの姿でした。

 何だかその、当たり前のようにバスから降りている姿に驚いています。

 
     

 キミが学校で掘った大根、食べました。おいしかったよ。




 お父さんは今、勉強をしています。

 それは、きっとキミがいなければ、一生考えなかったかもしれない分野の世界です。

 もともと、理数系出身の自分。

 そこでの真実はだいたい一つで、それには必ず正解がありました。


 でも、今勉強していることは、答えはいくつもあり、

 その出された答えさえも、正解とは限らない。

 ある意味、とても難しいです。
 
 それだけに、奥深く、そして何よりも、やりがいのある内容です。

 
 キミがいてくれたからこそ、この世界を見るとができました。

 それは自分が、がむしゃらに向かって行っているのではなく、

 ごく自然に、当たり前のように、何か背中を見えない力で押されている不思議な感覚です。

     


 父は、また今晩も、いつものように、キミのことを考えています。

 週末行なわれたクリスマス会では、美味しいケーキを食べたかな?

 プレゼントをサンタからもらったかな?
    

    



 お父さんも、ちょっと早いクリスマスプレゼントをりょうまサンタからもらったよ。

 とても、とても、大切な「時間」というプレゼント。

 ありがとう。


 キミが与えてくれた大切な時間、お父さんは、絶対に、絶対に、無駄にしないよ。


 ありがとう。

 そして、ごめんな、りょうま。



                         2010年12月5日深夜 父より



次回更新は、12/12(日)深夜 の予定です。宜しければまたお会いしましょう。

                                      


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