元気日記(第593号:想い出の空間にさようなら)11/11(日)27:30更新
ただいま、11月11日の日曜深夜です。
厳密に言えば、12日月曜日の午前2:30。
外からは、小雨が屋根に当たる音が聞こえてきます。
いま我が家は静まり返っています。
と言うのも、今日でこの家ともお別れなのです。
今この家の中には、ガランとした空間と私(父)のみ。
最後に一人で、荷物の取りまとめを朝までする予定です。
この家ができたのは、確か昭和54年。
34年前で、自分が中学2年生の時でした。
その時は、わが家は5人家族。
私の父と母(現在のりょうまのじい・ばあ)、姉、私、妹。
やがて、姉は嫁ぎ、妹が嫁ぎ、自分も結婚して、これからは、じい・ばあのゆっくりとした2人の生活。
と思っていたところに、そよ風親子(私とりょうま)が約12年前に、転がり込んできました。
そして、この元気日記にも綴ってきましたが、
この家での新たな4人の生活。バタバタでも活気にあふれた想い出がぎゅっと詰まっています。
こうして静かな空間にいると、
今でも、まだ小っちゃかったりょうまが、多動で家の中を走り回っている姿を思い出します。
でも、やがて、じいちゃんばあちゃんともに徐々に体力がなくなり。
りょうまと4人での生活も、変化を迎えます。
りょうまとの週末のみの変則的な生活。
ばあちゃんは、やがて杖の生活になり、階段を上ることができなくなり、
ついには車椅子生活になりました。
今は何をするにも介助が必要で、トイレも一人ではいけなくなりました。
じいちゃんは、腰痛を抱え、物忘れが進み、数分前の出来事を忘れてしまうようになりました。
そして、決断しました。
みんなが笑顔で暮らせる、win winの家に建てかえます。
ばあちゃんが、一人で車椅子を操作してトイレに行けたり、車椅子のままで外に行けたりすることのできる家。
じいちゃんが、ばあちゃんの介護のために、自分自身の自由をなくさないようにできる家。
りょうまが、春に我が家に帰ってきた時に、自身の部屋があり落ち着ける空間を設けてある家。
父の夢である、家族みんなが笑顔で暮らせる家。
そんな家にするために、4ヶ月間だけ引っ越します。
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【りょうまとも最後の空間へ】
そんなわけで、この週末がりょうまにとっても、家との最後のお別れです。
りょうまは、いつものように家の中に入って行きました。
でも、そこには、いつもであれば明るい声で「りょうま、おかえり〜!」と出迎えてくれるはずの、
じいちゃんも、ばあちゃんも、いません。
大好きなアイスクリームの入っている冷蔵庫もありません。
いつも座っているテーブルやイス、りょうまのこだわりの居場所であるばあちゃんのベッドもありません。
りょうまは(なんだか変だぞ)と察知して、すぐに出ようとします。
父はそんなりょうまに、「今日でこの家ともお別れなんだよ。」と伝えました。
りょうまは、きっと、私の言葉をわかってくれたと思います。
続いて、あたらしい4ヶ月過ごすアパートに行きました。
そこには、じい・ばあが、そして、りょうまのおばちゃんもいました。
ここではいつもの、「りょうまおかえり〜!」の声が響きます。
最初はこの状況が整理できずに、固まりそうになったりょうまに、
父は、ここがしばらく新しい家であることを、りょうまに説明しました。
しばらくすると、ふと力が抜け、家に中に入りました。
ようやく彼の中で整理がついたと思われる瞬間でした。
そして、いつものように冷蔵庫からアイスクリームを取り出して食べ始めたりょうま。
もうこうなれば、安心です。
アイスクリームを2個食べて(笑)、今日はこれで帰ります。
最後に、皆に「さようなら!さようなら!」と連呼して、
りょうまとの週末を終わりました。
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さてと、今日はそろそろ、朝に向けてラストスパート。
朝まで、頑張りますね〜♪
では、では。
次回更新は、11/18(日)深夜 の予定です。宜しければまたお会いしましょう。
※ 皆さんからメールを頂いているにもかかわらず、なかなかお返事ができず申しわけございません。
頂きましたメールはしっかりと、拝見しております。本当にありがとうございます。