元気日記(614号(最終号):皆さまへのそよ風の手紙)3/31(日)23:30更新

 

 

皆さまへ

 

 

ホームページ「そよ風の手紙」。

2001年7月1日。約12年前に始まった、当ホームページ。

りょうまは当時、養護学校小学部1年生で、6歳でした。

小さくて、目がクリクリしていて、多動で、パニックをよく起こしていたあの頃。

右も左もわからない状態の父子家庭の生活が始まり、

バタバタな毎日を送っていた日々を思い出します。

 

家庭の状況から4年生から施設入所。りょうまとの別れ。

一生忘れない、あの時のりょうまの泣き叫ぶ声に、

この悲しみを無駄にしないと誓ったあの日。

その日以降の多方面へ私の動きは、皆様がご存じのとおりです。

 

週末ごとに、りょうまと出かけた様々な場所。

「そよ風親子のお出かけレポート」を始め、その後レポートしていないスポットも含め、

200箇所以上の場所に毎週繰り出しました。

りょうまとのお出かけを楽しむことはもちろんですが、

もう一つの理由は、自閉症の障がいを持つ方のご家族に、

どんどん街に繰り出してもらいたいことから、その先行的な役割をするためでもありました。

 

 音声ポッドキャスト「週刊自閉症ニュース」は、5年間配信を続けました。

 数ある有名人の番組の中、無名な自閉症番組が、一時はitunes社会・文化のランキングで

12位まで上り詰めたことは光栄なことでした。

 初期の頃は毎回、りょうまの声が最後に入っており、

今でも可愛らしい声の記録がウェブ上のどこかに残っています。

 これをきっかけにアメリカのリスナーであった南雲岳彦さんと出会い、

山下久仁明さんへの橋渡しの役割をすることで「ぼくうみ」のアメリカでの上映や、

Run4uの創設をする事になります。

人と人のつながりとは不思議なものです。

 この12年間、

 HP「そよ風の手紙」という場所を通して、様々な出会いをしてきました。

りょうまの成長を通して、父も少しは成長できたかな?

 どうだろう、りょうま?

 

 

 

さて、今回皆様にご報告致したい件がございます。

突然のお知らせとなりますが、

そよ風親子は、本日2013年3月31日を持ちまして、このホームページ「そよ風の手紙」を卒業します。

 

2001年7月から2013年3月までの約12年間、

我々親子が、ドタバタのなか繰り広げてきた、ある意味、親子のドキュメタリー記録。

 りょうまの高校卒業、そして家庭環境の変化を機に、

りょうまとの時間をより増やすために、終了したいと思います。

 

でも、これは終わりであり、始まりでもあるのです。

終わってしまうことは、寂しいことではありますが、

終わりがなければ、始まりもないことを、この12年間で学んできた気がします。

そう、“終わり”は“始まり”なのです。

 

いつかまた少しだけ心が折れそうになったら、ここをお訪ねください。

そして、過去の日記等で、クスッと笑って元気を取り戻していただけたら嬉しいです。

 

2001年から2013年の間約12年間の期間、わずかでも皆様に関われたことに心から感謝します。

本当にありがとうございました。

HP「そよ風の手紙」は終わってしまいますが、皆様の心の中の片隅に生き続ける存在となれたなら幸いです。

 

2001年当初の「笑う門には福きたる」のコンセプトは、12年後の今も、全く変わっていません。

 私が、この12年間で新たに学んだもの。

 それは、“感謝”するということかもしれません。

 人は一人では生きてゆけない、人はそれぞれに支えあっている。

 よく、「そよ風の手紙」に元気を頂いた等のメールをいただきますが、

 それは実は逆で、私の方がどれだけ元気を頂いたことかわかりません。

 そして、そよ風親子は、どれだけ皆さんの力に支えられてきたかわかりません。

 今まで我々親子に関わっていただいた方々はもちろん、

 今こうして、間接的に私のHPにお訪ねいただいた貴方にも支えられてきたのです。 

 本当にありがとうございました。

 

 これだけのたくさんのことを気づかせてくれる人生を与えてくれた、りょうま。

 やっぱり、りょうまに感謝したいのです。

 

 そして、りょうまを産んでくれたお母さん。

 ありがとう。

 こんなに素敵な、息子を産んでくれてありがとう。

 そう言いたいです。

 

 これからは、りょうまとともに、HP12年前のコンセプト同様、

 “笑う門には福きたる”の精神で、押し寄せる波を、時として吹いてくることもあろう強風を、

 しっかりとセーリングしてゆきたいと思います。

 もちろんこれからも、多くの人のお力をいただきながらになりますが、

大丈夫、楽天的な父と天真爛漫の息子であれば、どんなことでも乗り越えて行けます。

 

 

 ホームページ「そよ風の手紙」を、約12年間応援していただいた皆様、

 本当に、本当に、ありがとうございました。

 

これが、私とりょうまから、皆さまへの「そよ風の手紙」です。

 

2013年3月31日

 

りょうまの父こと 新保浩

りょうまこと   新保綾麻

                     

 

 

追伸。

 

近く、我々そよ風親子の姿が、TV放送される予定です。

また、数ヶ月内には、私(りょうまの父)の本が出版される予定です。

そして明後日、4月2日に、HP「そよ風の手紙」のコンセプトを引き継いだ法人、

「一般社団法人そよ風の手紙」を立ち上げます。

 

これらの詳細は、すべて、4月2日から立ち上がる新たなブログ

「そよ風の手紙 代表のひとりごと」から、そして、当HPのトップ画面の中から情報発信しますね。

 

りょうまの高等部卒業(18歳という年齢)の今、

りょうまの意思確認ができない状態のため、これまでのような日記スタイルでのりょうまの姿は、これをもって、終了いたします。

りょうまの姿は、時々ではありますが、新しいブログ内で書き込むこともあると思います。

よろしければ、これからも、新たな場所でよろしくお願いいたします。

 

最後に、便りは風に乗ってを同時にUPいたします。

よろしければお訪ねくださいね。