自閉症って?

 私は、専門家ではない為、自閉症に関し専門的な説明はできません。専門的な説明は多数WEB上であると思いますので、詳細は是非そちらをご覧頂きたいと思います。

 そう言う訳で、りょうま父流(我流)にて自閉症を知らない皆さんに分かり易く解説したいと思います。(専門家の方から見ると大変大雑把なものかもしれませんがご勘弁頂きたいと思います)

 

1.『自閉症』の勘違い

 りょうまが自閉症とわかるまでの、この障がいへの私の誤った解釈です。

 @ 自閉症は字のごとく自分が殻の中に閉じこもってしまう心の病気(引きこもりと同じ病気)であると思っていた。

 A 自閉症は後天的要因による(環境・性格等)ものであると思っていた。

 B 自閉症は治療で、治る病気と思っていた。

 上記3点は、全て間違いなのです。恐らく勘違いされている方が多いと思います。

 この『自閉症』という名称が、この勘違いを助長させている様です。

自閉症先天的な脳機能の障がいです。
発達障がいの一つとして分類されています。
この為、周りの人々との上手なコミュニケーションが取ることが困難な障がいなのです。
引きこもりとは、全く別のものです。
また現在の医学においては自閉症の障がいそのものが完全になくなることはありません。
しかしながら、様々な療育や、コミュニケーションツール、周囲からの様々なサポートによりカバーをすることにより、コミュニケーションや生活を手助けすることができます。

 

2.『自閉症』当事者と家族

自閉症という障がいは、コミュニケーションがを取ることが難しい障がいです。
そのことで苦しんでいるのは、誰よりも自閉症の当事者である本人です。
まずそのことを理解していただきたいと思います。

例えば、全く知らない外国の街にに突然全く話すことができない言語でポツンと一人でいると想像してみてください。
コミュニケーションはどのようにしたら良いのでしょう?
この状態が、自閉症当事者の日常です。それがいかに苦しいかを想像できますね。


また同時に、自閉症の方の行動は、時として周りの人々(特に日中一緒に過ごす母親)を精神的・肉体的に苦しめることがあります。

 残念ながら、他の障がい児と比べても精神的負担(特に母親への)は大きい様です。様々な本(本の名前は忘れましたが)を読んだところ障がい児の母親のアンケートにおいて、自閉症児の母親が精神的苦しみの%が一番高い様です。

 その原因は、こんな所にあると思います。@一瞬たりとも目が離せない(目を離したとたんにいなくなったりする)A落ち着きがなく一ヶ所にとどまる事ができない。(じっとしていられない)B状況判断ができない。(その場所でやって良い事と悪い事の判断がつかない)Cこだわりが強い。(同じルート、同じものでないと気がすまない)Dパニックを起こす(自分で相手に伝えられないために嫌な事象等に過敏に反応し、自傷行動を起こす)E周りの人々の冷たい目(見た目は普通の子と同じ為、しつけが悪い親だ!と思われがちです)等です。これらは、その状況にならないとまた実際の本人でないと、なかなか理解できないと思います。

 今、私がお願いしたいのは、少しでも障がいを理解して頂きたいという事です。障がい児(者)の周りの人々は大なり小なり苦しみを持っています。特に障がい児と日中、長時間にわたる時間を過ごす母親をあたたかい目で見て欲しいのです。時々、しつけの悪い子だと思う親子を見たときはその様な障がいを持つケースも存在する事を理解して欲しいのです。母親の姿を見れば大体判断できます。その場合公衆の面前で怒って子供を叩いているということはないはずです。

 

3.『自閉症』と社会

 自閉症は、なぜか男性の割合が多い様です。また多くが、知的障がいを伴っています。
知的障がいのある自閉症の人たちは精神的成長がないわけでなく、少しづつ一般の人々より時間をかけて成長はします。
ただ、その成長が遅く、例えば実際は15歳だが精神的には3歳であったりもします。

 知的障がいを伴わない自閉症には、高機能自閉症やアスペルガー症候群などがあり、一般社会で活躍している人も沢山おります。 また、自閉症の人の中には、記憶力・絵画・音楽等健常な方よりも抜き出た特殊な能力を持つ人が注目されますが、ごく一部です。(サバン症候群)
 また、発達障がいには、注意欠陥多動性障害(ADHD)や、学習障害(LD)ほか、サポートを必要とする方々も数多くいます。

 最近は自閉症を取上げた映画・TV等も増えてきました。ダスティンホフマン主演の「レインマン」、山田洋二監督の「学校V」、TVドラマで藤井フミヤさんが演じた「天使の消えた街」、等でも自閉症はテーマとなっております。2004年には戸部けいこさんの「光とともに・・・」がTVドラマ化。また、2005年には韓国映画『マラソン』、2009年には映画「ぼくはうみがみたくなりました」が公開されされ、この障がいに対する理解が一歩だけ近づいた気がします。

 電車の中でよく、駅名をぺらぺらと言っている子がおります。また、天気予報や交通情報・コマーシャル等を何回も繰り返し独り言を言っている姿も見たことがあるでしょう。彼等のほとんどが自閉症であることが多いです。決して彼等は、訳もなく人に危害を加えたりしません。行動には必ず理由があります。自閉症の人の世界ではいじめ等は存在しないのです。

自閉症をはじめ発達障がいを持つ人たちは、社会の理解と支援を必要としています。

自閉症の人って天真爛漫な天使そのものです。