元気日記(第117号:11時15分の男)  9/28(日) 24:30更新

 

 9/26早朝、北海道十勝沖地震が起きました。マグニチュード8、震度6弱の地域もあり、多くのけが人も出ました。当HPには北海道・東北地方の方々からも多くのメールを頂いており、皆さんが大きな被害を受けていないことを祈っております。

 しかし、自然災害は恐ろしいです。また、あまり考えたくはないのですが、災害が起きた場合、障害者にとっては避難所生活など更に難しい現実が立ちふさがります。特に、お互いに周りの人々と気遣いあってゆく避難所生活の中で、状況がつかめない(例えばりょうまの様な)障害を持った人がパニック等を起こした場合、それは恐らく周りの人々にとっては迷惑そのものでしかないことでしょう。大きな災害時、恐らく避難所では被災の苦しみとはまた別の、この精神的苦しみを味わう家族がいる。これはどうすることもできない現実なのです。

 

 

 さて、このところ気候も秋らしく涼しくなってきました。りょうまと散歩をするにも、とても気持ちの良い季節です。家の中で不安定になった時も、『お・さ・ん・ぽ』の4文字の響きに敏感に反応し、ニコニコするりょうま。秋分の日・土・日の休みの3日間はりょうまの好きな公園や野原や土手など、思う存分父と息子は走り回ったのです。

 りょうまとの散歩は、現実の慌しい日々が嘘のように自然を堪能できる、とても有意義で貴重な時間です。雑草をむしったり、枯れ草を風になびかせたり、土いじりや砂利拾い、草むらで追いかけっこなど、まさに子供は遊びの天才です。ぽかぽか陽射しの土手で、りょうまと手をつないで歩くこの時間。とても幸せな時間。決してお金では買えない、2度と来ることの無い、かけがえのない時間なのです。

 自分の背丈より高い、ススキの生える草むらで逃げ回るりょうま。父は汗だくになって、りょうまを追いかけますが、そのすばしっこさに見失うこと数回。探し回ると追いかけて欲しそうに、父を待っています。いつの間にこんなに逃げ足が速くなったの???こおろぎのコロコロ鳴く草むらで、30分近くかくれんぼ&鬼ごっこをしていたのです。°°┏(;;; ̄Q ̄)┛°°・ゼェゼェハァハァ

 

DSCF0124.JPG (365852 バイト)

まてぇ〜!りょうま!!

 

 

 『父のひとりごと』18号でお出かけ用ワッペンの購入をしたことを書きましたが、この休みに初めてこのワッペンを着けて散歩に行きました。最初は何の抵抗も無く、りょうまの背中に着けていました。しかし、りょうまが砂遊びで座り込むたびに目に飛び込む『しょう害を抱えています。よろしくお願いします。』の文字。この時、父はふと感じたのです。このワッペンを着けている意味って??一体りょうまが何をしたというのか・・・。このワッペンを着けなければ誰にも分かってもらえないのか・・・。そして、ちょこんと座り、砂いじりをしているりょうまの背中に着いているワッペンが、りょうま親子には必要無いものであることに気がついたのです。父は、たとえ、りょうまが奇声を上げたとしても、パニックになっても、両頬やあごに爪を立て血が出るくらい自傷をしようと、何も恥ずかしくは無いのです。そっとワッペンを外し、ポケットの奥にしまいこみました。(車用表示シートについては今後も使いたいと思います。)

 

 

 学校では、ここ1週間ほど、毎日のように”11時15分”になると、なぜかある場所に先生を引っ張り一直線。さて、一体どこだと思いますか?

 答え:食堂です。

 きっと、食欲の旺盛なりょうまは、昼まで待てないのでしょう。彼は今、『11時15分の男』と、呼ばれているようです。

 m(_ _)mスッ、スミマセン、先生・・・・。

 

 

 

    次回は、10/5(日)23:00頃更新の予定です。宜しければまたお会いしましょう。