元気日記(第9号:一期一会)  9/2(日) 26:00更新       

 

 夏も終わりですねー。心成しか、セミの鳴き声も去り行く夏に別れを告げている様で寂しそうです。日没も徐々に早くなり、りょうまとの午後の散歩は、出遅れるとすぐに暗くなってしまいます。そんな所からも夏の終わりを感じる今日この頃です。皆さんの夏はどうでしたか?我が家ではとても有意義で、りょうまの成長が手に取るように感じられた夏でした。

 さて、先週予告しておりました、ファミリーサポート施設主催の那須一泊バス旅行での父子の姿をレポートしましょう。

 8/28(火)〜29(水)の1泊2日の旅行は、朝の早起きから始まりました。何故かと言えば、バスの出発が多摩区役所(川崎市)の駐車場7:00発だからです。同じ川崎市内とはいえ、幸区から現地までは、綱島街道・R246・世田谷通りという通勤渋滞必須の道を超えて行かなければならず、最低1時間は見なければ怖いです。と言うことで、我々はじいばあの力を借り、6:00に4人でトッポ君に乗り出かけた訳です。寝ぼけマナコのりょうまに、ばあは自家製おにぎりを食べさせながら、4人を乗せたトッポ君は何とか順調に現地に到着したのでした。今回の参加人数は20名。うち、ボランティアが7名。父兄や家族が4名。りょうまを含め9名が何らかの障害をもつ子供達です。9名中、中高生のお兄さんがほとんどで、小学生はりょうまと5年生のお兄さんの2名です。つまり、りょうまは最年少でした。出発地点には川崎市の福祉バスがありました。名前は”きぼう号”です。出発するバスの中から心配そうに見送るじいばあの姿に手を振り、父子のはじめてのバス旅行がスタートです。

 りょうまは行きのバスの中で終始ニコニコ。車高が高い為か、景色が良く周りの車や風景を楽しんでおりました。そうこうしているうちに、国民休暇村那須に到着。ここで昼食と入浴をするとの事。昼食の時間は最年少のりょうまにとって少々短く、中高生のお兄さん達には先に入浴をしてもらい、後から追いかけることにしました。りょうまは相変わらずマイペースでゆっくり食べ続け、食べ終わった頃には出発まであと20分。父子は温泉で早送り画面の様に”カラスの行水”を行なったのでした。その後大型スーパーで夕食(カレーとフルーツポンチ)の食材を4つのグループに分かれて購入。宿泊地である別荘に到着後、各人に係を振分け夕食の準備をします。ジャガイモをむく人・人参を切る人等テーブルでは皆がそれぞれの役目を一生懸命こなします。りょうまはシメジほぐしとニンニク皮むきの役目をもらいました。夕食も相変わらずマイペース。ご馳走様の号令後も食べ続けるりょうまでありました。ここまで、順調にきていた旅行に、父としては一抹の不安が残っておりました。それは、就寝のことです。りょうまは時々、夜中に起き泣き続けることがあります。今回寝る部屋は6畳の部屋に6名。もしここでそれが起きたら・・・。一抹の不安がよぎりながら、いざ就寝。疲れていたのか30分ほどで眠りに入り、まずは一安心。夜中にふと目を覚ますと、りょうまがお兄さんの掛布団を剥ぎ取り爆睡(-.-)Zzz......。父は上手にはぎ取りお兄さんに返したのでした(--;)。

 2日目の朝、朝食ができるまでの間、皆で朝の散歩に出かけました。周囲は、同じ様な別荘が点在するだけで自然がいっぱいで気持ち良かったです。朝食後、出発までの時間にりょうまはパニックを起こした為、一足早くバスに向かいバスの中で待機。パニックがおさまった頃、皆が来て、りんどう湖ファミリー牧場へ。園内には動物とのふれあいコーナーがありました。りょうまは動物には興味はありますが、いざ触れようとさせるとキャーキャー言い触れるのを拒みます。園内での昼食後、なんだかんだしている間に”きぼう号”は多摩区役所に向け出発。車内では疲れからか?またパニック。そして、到着。じいの乗った、トッポ君で家路へ。こうして、父子のはじめてのバス旅行が終了しました。家ではばあがお出迎え。2日間の初めての体験に現地での鬱憤を晴らす様に家に帰ると騒ぎ続け、そして爆睡。”よっぽど疲れたんだね。良く頑張ったね。”と寝顔に向かい語り掛ける父でした。今回の旅行で、ボランティアの方や母親から貴重な話を聞けたこと。中高生の姿からりょうまの将来の姿を見ることができたこと。集団での旅行の体験をりょうまができたこと。じいばあを休ませてあげること。全てがプラスになったと思います。

 木・金で夏休みファミリーサポートが終了しました。新井先生、横山先生、磯村先生、ボランティアの溝呂木さん、市川さん、その他お手伝い頂いた方々、本当にありがとうございました。こうした人々の協力があったからこそ、夏休みを乗り切れたと感謝しております。障害児との生活は、周りの人達の力無しには困難であるとあらためて痛感しております。

 父は土曜日の夜、じいばあにお許しを頂き、この”そよ風の手紙”の立上げの際に大きな力をもらった、高校時代の同窓生とのオフミーティング(飲み会)に参加してきました。(友人リンクにある、バーバーアオヤギのマスター、ケーキさんも参加しました。)中には高校時代は話したことも無い人もおりますが、ネット上で常日頃から話している為、かえって身近な人に感じるから不思議です。皆、”そよ風の手紙”の良き理解者で、本当に心が温まる人達です。この場を借りて、ありがとうと言いたいです。

 今日(日曜日)は、朝からりょうまと2人で海(逗子海岸)に行って来ました。この夏2回目です。りょうまを車の後ろの席に乗せ、横浜横須賀道路・逗葉新道を飛ばし、トンネルを抜けると、左手に逗子海岸が見えてきます。車内にサブミラー(りょうまの様子が見えるよう)をつけているのですが、海が見えた瞬間の彼の表情は忘れられません。海を見て嬉しそうに微笑む姿。前回の楽しい記憶が甦ったのでしょう。車内のFMからはサザンの”TUNAMI”が流れていました。駐車場に車を止め、海に行くとりょうまは以前の様に”きゃーきゃー”言って喜び2時間ほど遊びました。最高に贅沢な時間・空間にいられたと思います。帰宅して、りょうまが絵本を見ながら何かを鼻歌で歌っています。良く聴くと、なんとサザンの”TUNAMI”です!?本当に驚きと感動の瞬間でした。また、来年も行こうぜ、りょうま!

 いよいよ、9月に突入しました。長くて短かった夏休みも終わり、学校も土曜日からスタートしました。りょうまにとって、最高の2学期になると確信している父であります。

 

次回は、9/9(日)23:00頃(無理かな?)、更新の予定です。宜しければまたお会いしましょう。