書物篇

「修善寺物語」(『修善寺物語』岡本綺堂(岩波文庫))
最後のかつらの死の場面の淡々としすぎかとも思われる 記述の中に、そこはかとなく悲しみが漂っている感じがなん ともいえません。この作品から言葉を少しでも取り除くと、 物語として成り立たなくなるし、余計な言葉をつけくわえれ ばくどくなってしまう気がするくらい洗練された作品だと思 います。

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