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『女子大生会計士の事件簿』 萌さんとカッキーの読書室
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  ◆◆ 目次 1.ベストセラー読書室
  ◆◆     2.最新ビジネス書の読書室
  ◆◆     3.藤井孝一さんインタビュー
  ◆◆     4.会計士受験生の方へ
  ◆◆     5.編集後記
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◆◆◆ベストセラー読書室◆◆◆

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 第8回   『週末起業』
         藤井孝一(著)
         (筑摩書房) 2003年8月
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カッキー
「今回紹介するこの本は、“リストラが心配だ” “将来、給料が下がりそう”“老後も年金だけでは不安だ”こういった不安を解消する方法として、会社に勤めながら、アフター5や休日の時間を利用しローリスクで“起業”することを提示している本です」

萌さん
「そうねー。一言で感想を言うならこの本ほど完璧な本はないわね」

「萌さんにしては珍しく絶賛ですね」

「本を書いて何かを伝えようとする時って、ある程度の異なるレベルがあると思うの。“みんなに存在を知らせる”というレベルもあれば、“わかりやすく教える”レベル、“かゆいところまで手が届く”レベルまで」

「ビジネス書には大なり小なりそういうレベルがあるでしょうね」

「でもこの本は“みんなに存在を知らせる”“わかりやすく教える”“かゆいところまで手が届く”のすべて条件が満たされている数少ない例なのよねー」

「どういうことです?」

「つまり、『週末起業』という生き方の存在をみんなに知らせて、“やりたいことをビジネスにする”等のノウハウがわかりやすく説明されていて、顧客獲得の方法から税金の問題までかゆいところに手が行き届いている、ということよ」

「たしかにそうですよね」

「あと、なんといってもこの本の“動機付け”がいいわよね」

「“動機付け”ですか? 本に“動機付け”なんて必要なんですか?」

「当たり前よ。何かしらの“動機付け”がなかったら、本なんかすぐに読む気をなくすわ。買ったものの、最初の数ページを読んだだけで後は積んだままになっている本ってない?」

「あー、たしかにそういう本はうちにもあります。ミステリーでも出だしがつまんなかったら、そのあと読む気がしないですですし」

「それと一緒よ。この本の場合、“動機付け”が『サラリーマンの不況対策だ!』 『ローリスク・ローコストでできる!』 『趣味の延長だから楽しいぞ!』等、いっぱいあるわね」

「では、萌さん。採点の方なのですが?」

「星4つよ。本は完璧だけど、この本だけで“週末起業”ができるかどうかはまた別問題だから星1つ減らしてあるわ。でも、これまで紹介した本の中では最高の本よ。それで、カッキーは?」

「文句なく、星5つですね。この本は新書だから、680円という安い値段で手に入れられるという点も僕みたいな貧乏人にはありがたいです」

「あんたらしい意見ね。まあ、本の値段と中身は決して正比例しない、という好例かもね」

目次
第1章 週末起業で「こんな時代」を生き抜こう!
第2章 これが週末起業の醍醐味だ
第3章 成功する週末起業の考え方
第4章 週末起業家のための税金講座
第5章 法人のメリットをとことん活用する


『週末起業』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480061274/

続編 『週末起業チュートリアル』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/448006172X/


〔採点〕
カッキー ★★★★★
萌さん  ★★★★    計 ★9つ


◆◆◆最新ビジネス書の読書室◆◆◆

『白い手の残像』
汐見 薫(著) ダイヤモンド社 2004年7月

カッキー 「今回ご紹介するのは経済ミステリー小説『白い手の残像』です」

萌さん
「“第1回ダイヤモンド社 経済小説大賞・優秀賞”らしいわねー」

「“すべては一人の女性の自殺から始まった。 敏腕経済記者、正義感あふれる会計士、そして謎のBIS老人が、銀行と建設会社の 癒着に渦巻く策謀の数々を解き明かす”というのがあらすじですが、 萌さんは読んでみてどうでしたか?」

「うーん。『火曜サスペンス』みたいな感じ って表現したらいいかしら」

「はぁ?」

「小さな世界の大したことない話なんだけど、 人間関係のドロドロがそれとなく面白い、って感じ」

「‥‥そうですか。ということだそうなので、 『火曜サスペンス』の銀行版、監査法人版というのを 見てみたい方には、ぜひご覧ください」

『白い手の残像』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478930546/


◆◆◆藤井孝一さんインタビュー!◆◆◆


カッキー
「普段は本をけなしてばかりの萌さんが、 今回紹介した『週末起業』についてはとても気に入ったらしく、 著者の藤井孝一さんに直接連絡を取りました」

萌さん
「そしたら、気軽に応じてくれたのよね〜」

「そして、この縁で10月1日発売の『事件簿4』では、 なんと藤井孝一さんに登場していただくことになりました!」

「いろんな資格について聞くコーナーがあってね、 藤井さんには本業である中小企業診断士について インタビューしたの」

「どんなインタビューになっているか、楽しみですね」

10月1日発売『女子大生会計士の事件簿4』(英治出版)998円

楽天ブックスでは先行発売開始!特典として「未収録原稿」付き
http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/NS/CSfLastGenGoodsPage_001.jsp?GOODS_NO=1702586


◆◆◆会計士受験生の方へ◆◆◆

カッキー 「9月3日発売の「会計人コース」(中央経済社)10月号では、 『CPA就職活動特集』と題して、 奥山章雄会計士協会前会長に聞く!“就職問題”をどう考えているのか 徹底比較 大手・人気監査法人採用情報大公開 弱者のための成功ノウハウ 5つの鉄則・7つのポイント などが掲載されています」

萌さん
「ふーん。この徹底比較って 去年入所した人たちの人数だけじゃなくて、 “最高年齢”や“前職がない人の最高年齢”が 各監査法人別でわかって面白いわね」

「会計士の就職活動には欠かせない一覧表ですよね」

「もちろん『萌さんとカッキーの読書室』の連載第2回も 掲載されているから、お楽しみにね!」

中央経済社のホームページ
http://www.chuokeizai.co.jp/


■■■編集後記■■■


藤井孝一さんが『週末起業』を出した後、 『週末社長〜』『週末副業〜』と類似本が出ています。
類似本の是非は別として、世間に影響を与えるというのは すごいですよね。

さて、次回(9月20日)に紹介するベストセラー読書室は 去年のベストセラー、森永卓郎さんの 『年収300万円時代を生き抜く経済学』です。
絶賛か、酷評か‥‥どうぞお楽しみに!


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