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『女子大生会計士の事件簿』 萌さんとカッキーの読書室
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  ◆◆ 目次 1.ベストセラー読書室 『セブンイレブン心理学』
  ◆◆     2.最新ビジネス書の読書室 『横峯さくらの育て方』 
  ◆◆     3.最新ビジネス書の読書室2 『ビジネス書の古典』
  ◆◆     4.編集後記
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◆◆◆ベストセラー読書室◆◆◆

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  第14回  『鈴木敏文の「統計心理学」』
  勝見 明(著)
  (プレジデント社) 2004年5月
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カッキー
「今回ご紹介するのは、イトーヨーカ堂の社長で セブンイレブンの創業者、鈴木敏文会長の経営書です」

萌さん
「鈴木敏文会長って、『他店見学をしてはいけない』とか 『ハウツー本は読むな』とか変なことをよく言う人だから、 実際どんな人なのかな、と思って読んだんだけど……」

「どうだったんですか?」

「不覚にも『あ〜、なるほどね!』って感動したわ」

「どういうことなんです?」

「『他店見学をしてはいけない』っていうのは、“いまやモノマネの時代ではなく、モノマネだと何の進歩もないから”“競争相手は同業他社ではなく、めまぐるしく変化する顧客のニーズ”だからよ」

「コンビニ業界でセブンイレブンが圧勝している理由が ちょっとわかりますよね」

「あと『ハウツー本は読むな』というのも、 ハウツー本は“過去のことをまとめているだけで、新しい時代に向かって何の役にも立たない”からなのよ」

「たびたび“過去の否定”っていうキーワードが出てきますけど、“常識を破らないと感動を伝えられる仕事はできない”ということみたいですね」

「過去の否定、常識を打ち破る、というキーワードが この本のメッセージよね。 それじゃ、カッキーの評価を聞かせてよ?」

「僕は星4つでしょうか。面白かったんですけどね。 もうちょっとセブンイレブンの失敗談とかも読みたかったかな、って。 萌さんは?」

「私は星5つよ。 『人間は苦しくなればなるほど、過去の成功体験にすがろうとする』 『問題意識を持って見ないデータは、データなどと呼ばせない』 とか実際にどういう話なのか読んでほしいわね。 あと、“売り手のために”ではなく“売り手の立場”で 考えることの重要性は、あらゆるビジネスにおいて 大切なことじゃないかしら」


『鈴木敏文の「統計心理学」』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833417626/

〔採点〕
萌さん  ★★★★★
カッキー ★★★★
計 ★9つ


◆◆◆最新ビジネス書の読書室◆◆◆

『さくら咲く!』
横峯良郎(著) KKベストセラーズ
2005年4月

萌さん
「いま話題の女子ゴルファー横峯さくらのお父さんが書いた本よ。 意外と面白かったんで、ここで紹介するわ」

カッキー
「横峯さくらのお父さんって、あのキャディーもしている キャラの濃い親父さんですよねぇ。 だいたいこのコーナーはビジネス書を紹介するんじゃあ……」

「それが、このお父さんって実業家でもあるのよねぇ。 無一文からお弁当屋チェーン、居酒屋チェーンの経営者になっているのよ」

「結構すごい人だったんですね。 あっ、『横峯さくらの食事の管理もお父さんがしている』って テレビで見たんですけど、もともと飲食業もやっているから 得意分野だったんですね」

「娘たちへの教育も強烈よ。 『月曜日は学校を休ませて必ずゴルフ場をまわる』とか」

「それは教育熱心といえるのでしょうか……」

「でもね。娘たちの将来のことを真剣に考えた末に、 適性として合っている女子プロゴルファーとして自立させよう、 と決めたんだから情熱も半端なもんじゃないわよ。 子供の将来のことを中途半端に考えてお受験とかさせる親よりは だいぶんマシじゃないの。 こういう父親がいてもいいんじゃないかしら」

『さくら咲く!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4584188629/


◆◆◆最新ビジネス書の読書室2◆◆◆

『成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方』
土井英司(著) ゴマブックス
2005年4月

萌さん
「これはビジネス書の古典を集めて、 そのコアとなる部分を紹介している本よ。 取り上げられて著者も古今東西、多種多彩、 ビジネスにかなり役立つはずよ。 カーネギーやマズロー、ドラッガー……」

カッキー
「世阿弥や福沢諭吉の本も紹介されているんですよね」

「一気に名著を何冊も読んだ気になれる本よね。 6月発売の“会計人コース版 読書室”※でも この本を紹介しようと思っているから、お楽しみにね」

『成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4777101193/


※このメルマガ「萌さんとカッキーの読書室」は 毎月3日発売「会計人コース」(中央経済社)でも連載されています。 内容は異なりますので、会計人コース版もぜひご覧ください。
http://www.kaikeijin-course.jp/


■■■編集後記■■■

『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』のヒットのおかげで これからテレビ・雑誌等にも時々出るようになるのですが、 あまり『女子大生会計士の事件簿』の話題は出てきません。
「TACNEWS」での連載も休止中なので、 私が萌さんやカッキーと接する場面はすっかり減ってしまいました。 (そういう意味では、このメルマガだけ?)

ただ、今月末発売のティーン向け文芸誌『ザ・スニーカー』 (角川書店)では「“神様のゲームセンター”事件」と題した ゲームセンターを舞台にしたドタバタ劇が、 5月10日発売の『非常識会計学!』(中央経済社)では 初の殺人事件「ベンチャー企業殺人事件」がそれぞれ掲載されます。

これらの作品が出たら、最低でも半年間は 『女子大生会計士の事件簿』新作の発表予定はないので、 よかったら『ザ・スニーカー』『非常識会計学!』で 萌さんとカッキーの活躍をご覧くださいませ。

さて、次回は5月20日頃にお送りいたします。
どうぞお楽しみに。