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『女子大生会計士の事件簿』 萌さんとカッキーの読書室
Vol.19 2005/3/20
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◆◆ 目次 1.ビジネス・ライトノベルの読書室 『行政書士!』
◆◆ 2.テレビ出演情報
◆◆ 3.編集後記
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◆◆◆ビジネス・ライトノベルの読書室◆◆◆
カッキー
「今月は、初の試み“ビジネス・ライトノベルの読書室”をお送りいたします」
萌さん
「しょっぱなからのツッコミで悪いんだけど、“ビジネス・ライトノベル”ってなによ」
「『女子大生会計士の事件簿』のような、ノリが軽いビジネス小説のことを『ビジネス・ライトノベル』ということにしたんです。最近、僕が考えたんですよ」
「はい、はい。そのネーミングがせめて業界内だけでも通用するといいわね」
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『行政書士の花道』
澤田尚美(著) (ダイヤモンド社/1400円+税)
2005年2月発売
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カッキー
「“ビジネス・ライトノベルの読書室”の第一回は現役の行政書士がその日常を描いた小説『行政書士の花道』です」
萌さん
「この本は久々に鳥肌が立ったわね」
「えっ、別にホラーじゃないですよ」
「そうじゃなくって! なんて言うのかしら、『事件簿』以外で『事件簿』のような本に初めて出会えたっていうかさぁ、親友を初めて見つけたっていうか……とにかく、嬉しかったのっ!」
「たしかに『行政書士の花道』の主人公も20代でバリバリ働く女性ですよね」
「そういう共通点もあるけど、それぞれの短編が“笑いあり”“涙あり”“恋愛あり”“専門知識あり”じゃない。目指しているところが『事件簿』と同じ感じがするのよね」
「そうかもしれませんね」
「細かいことを言うと、『事件簿』より脇役のキャラ設定が上手くできているのよねー。同居人で本当は美人のマンガ家や、謎の探偵、行政書士の師匠などそれぞれのキャラがいい味出してるし」
「それぞれのキャラ設定がストーリーの展開にうまく絡んでいますよね」
「伏線の張り方もうまいしねー」
「話の内容も、“建設業許可申請”“外国人在留資格審査申請”“公正証書遺言の作成”など、行政書士さんの日常業務をベースにしたストーリーになっているんで、仕事内容もよくわかりますよね」
「“離婚に関する公正証書”や“補助金の申請”の話もかなりリアルなのよねー。リアルなものって、勉強になるわ」
「それでは、萌さん。採点のほうはいかがでしょう?」
「星4つよ」
「えっ、それだけ褒めていたら、星5つじゃないんですか?」
「キャラ設定もいい、ストーリーもよく練れている、文章もうまい、そういう意味では言うこと無しなんだけどね」
「じゃあ、どうして?」
「本の構成がちょっとねぇ……専門用語が飛び交うのはいいんだけど、ページに空白が少ないから、慣れていない人は読みづらいと思うのよね。ちょっとイラストでも入ると、感じが変わるんだけど。ついでに言うと、タイトルもイケてないからけっこうタイトルで損しているんじゃないの?」
「けっこうキツイこと言いますね……」
「違うの。内容が良いだけに、もったいないのよ。これは出版社の責任ね。もしこの本が売れなかったら、出版社がダメにしたのよ」
「だから、言い方がキツイんですって……ちなみに、僕の採点は星5つです。とっても面白かったですし、勉強にもなりました」
「この作家さんはこの本がデビュー作らしいんだけど、今後はもっと本を出すんじゃないかしら。この作家さんの才能を考えると、これからの作品がとっても楽しみね」
『行政書士の花道』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478783616/
〔採点〕
萌さん ★★★★
カッキー ★★★★★
計 ★9つ
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萌さん
「このメルマガの第4回・号外で、私たちのことが紹介されているわよ」
■■■編集後記■■■
今回は、“ビジネス・ライトノベル”という観点から本を紹介させていただきました。
従来の重くてドロドロした経済小説も好きなんですけど、明るくて、楽しくて、さわやかな経済小説がもっとあってもいいと思うんですよね。
そういうわけで、面白い“ビジネス・ライトノベル”があったら、これからも紹介していきたいと思います。
今回の『行政書士の花道』は、本当にいい本です。行政書士や司法書士、税理士志望者は必見だと思います。
さて、次回のメルマガは、4月20日頃にお送りいたします。
どうぞお楽しみに!