「会計の専門家である」ってことを示す国家資格よ。
お医者さんだって、ちゃんとした医師免許を持った人にでなきゃ、恐くて診てもらえないでしょ？
それとおんなじように、会計の専門知識を必要としている人が安心して頼れるように、国が「この人なら大丈夫！」と太鼓判を押してくれるのが「公認会計士」なの。

別になにをやってもいいのよ。
「私はよくあたるぞよ！」って言って売上高占いをしてもいいわけ。
でも私みたいに監査法人に入って企業の監査をしている人が多いわね。
ていうか、上場企業とか大きな会社は監査を受けなければいけないんだけど、会計監査ができるのは公認会計士だけなの。
だから、一番「公認会計士でなければできない」仕事が、監査法人での仕事ということになるわね。
あと、税理士の資格もついてくるから、独立して税務業務をしたり、会計の知識を活かしてコンサルティングをしている人もいるわ。

企業が発表している会計情報（売上とか利益とか）が正しいかどうかを確かめることよ。
だって、ちゃんと間違っているかどうかチェックする人がいないと、「わーい、うちの会社はこんなにもうかってるよー」とかいって勝手に嘘を公表できることになっちゃうじゃない。
その情報を信じて、投資家がそこの株を買ったりしたら大変でしょ。
だから、われわれ会計士がチームを組んで色んな会社に乗り込んで行って、書類をチェックしたりして、会計情報に嘘がないかどうかを確かめるの。
わざと嘘をついていない場合でも、普通の経理の人たちがやっていることだからどうしてもミスが発生したりするわ。
それを正した上で、「この会社の会計情報は大丈夫！」とお墨付きを与えるのが監査よ。

うーん、むずかしい質問ね。
独立して開業して、成功すればもうかるわ。
でも私たちみたいなサラリーマン会計士は、正直な話それほど高級とりなわけじゃないの。
決して少なくはないけれど、世の中にもっと多い人たちはたくさんいるわ。
お医者さんだって雇われ医者はビンボーだって言うじゃない。それと一緒よ。

いい質問ね。
この場を借りて言わせてもらうけど、会計士はじいさんばっかりじゃないのよ！
どうも税理士と混同してる人が多くて困っちゃうのよねー。
どっちかって言うと、他の業種にくらべて若い人が圧倒的に多いわ。なんでかって言うと、最近になって会計士試験の合格者が急激に増えているからよ。
20代の占める割合がけっこう大きいんだから。
私が公認会計士一年目で主査（監査の現場責任者）をいくつも任されているのだって、決して私が優秀だからってだけじゃないわ。
人手不足という面もあるから、若い人でもどんどん責任ある仕事を任されていく業界なのよ。