海鮮グルメツーリングin伊豆
2000年6月3日


プロローグ
 前日、ヨシからメールが届いた。
「明日は休めるかもしれない。まだ気を抜けないけど..。」

ヨシ。「このメールが気を抜いてるんだよ。」と突っ込みの忠告メールを送る。
しかしバイクに乗りたいと言ってたのでツーリングの話も一緒に持ちかける。
..。返事がない。

ま、いっか。

そんな時、隣の課でレクレーションがあることを聞く。
なんと、マグロづくしと温泉と言うじゃないか。
こりゃ負けてはいられん。(なんでやねん。)
よし!グルメツーリングにしよう!

食べると言えばニックだ。
ニックに話を持ちかける。
たまたま暇だったようで二つ返事でokとなった。

そこにヨシからメールが届く。
言ったとおり「休出になちゃった。」

..。

それ見たことか。
残酷にもグルメツーリングとなった事と計画の変更が無いことを告げる。

「なんたる仕打ち!」と嘆きのメールが届く。

君が気を抜いたのがいけないんだと突き放す。
(だって日曜は私が用事があるんだもん。)

心配は天気だけだ。

出発
 朝起きる。雨は降っていない。
天気予報では午後崩れるようだ。
ニックに決行するかどうかのtelをいれる。

「早く行こうぜ。夕方までに帰ってくればいいよ。」

行くのが当たり前。といった返事が帰ってくる。
何時にない意気込みだ。
そうか!今回はグルメツーリングにしたんだ。妙に納得!(さすがだニック。)

せかされニック宅に向かう。
今回はオンで行こうかと思っていたんだがニックのZZ−Rが調子悪いらしいので
オフバイクで行くことにした。格好は目的はグルメなのでオフブーツをやめ軽装にした。
林道は無しだ。とりあえず3シーズン用ジャケットを着ていく。

ニック宅に着く。

私の格好をみてニックは俺もジャケットを着ていこうと取りに戻る。
数分して冬用ジャンパーの下にトレーナーを着て現れる。
ちょっと重装備だなーと思ったがあまり考えず出発することになった。
ニックが手ぶらなので「カッパは?」と聞くと面倒だから持っていかないと言う。
降ってきたら濡れて帰るらしい。ま、好きにすればいいや。
困るのは私ではない。

目的地は伊豆の熱川だ。
ニックのお勧めの店だ。
ちょくちょく話を聞いていたのでそこに連れて行ってくれとお願いした。

東名の横浜町田ICから厚木IC,小田原厚木道路で一路伊豆に向かうことになった。
海老名SAでハイウェイカードをなんとか購入する。(実はニックの購入時自販がへそを曲げた。)

「朝飯食う?」ニックが聞いてくる。
「別に食わなくても良いけど食べる?」ニックに聞き返す。
「俺もいらない。」とニックが言うのでじゃ行こうかと外に出る。
知っての通りSAは出店がある。

そのひとつの海鮮串を見るなり「これ食べよ。」と財布に手を掛ける。
「ニック。さっきの朝飯いらないといったコメントは何?」と冗談まじりにとがめると渋々断念する。
断念しなくてもいいのにバツが悪かったのだろう。まいいや。
ニックは頭に浮かんだことを口に出してしまう癖がある。
長い付き合いなのでそのコメントが考えてるか考えずについ口に出したかはだいたい判別できる。
しかし今のコメントは純粋に食べたかったんだろう。

ニックが重装備しすぎたことを後悔している。
バイクを降りたら暑くてしょうがないみたいだ。
周りをみても確かにひとり冬装備って感じだ。
しかし後の祭り。我慢しなさい。

ニックのバイクはCRM250ARだ。オフと言ってもそこそこスピードは出る。
私のバイクはXR250BAJA。スプロケも大きくしてるため最高速は出せても100`がいいとこだ。
ニックがオフだからって私もオフにすることはなかったと後で後悔する。

鯵のたたき丼
 
雨もぱらつき程度で現地の熱川に到着した。
なんかちっちゃい町だ。こんなとこよく探し当てたなー。

一見みると居酒屋みたいだ。店もちっちゃい。
「ここかい。」
言われなければ気づきやしない。
ちょうど昼時なので早速横にバイクを止めて店内へ。

何故か入り口にファミレスのように名前と人数を記入する用紙が設置されている。
「変なの。」と思い中をを見ると人でいっぱいじゃないか!

座敷のテーブルが空いてたのでそちらに回される。(よかったオフブーツじゃなくって。)
とりあえずメニューを渡される。
ニックのお勧めは「鯵のたたき丼」だ。
お勧めといわれたらそれを外すわけにはいかない。

「...。」

一番安いやつじゃないか。
他に「海の幸丼」「磯納豆丼」等見た目が美味そうなメニューがいっぱいある。
目移りしてしまう。
店のお勧めは「海の幸丼」らしい。
見た目は「磯納豆丼」が美味そうだ
このままではらちがあかないのでニックのお勧めにすることにした。
そもそも「鯵のたたき丼」を食べにきたのだ。
と言い聞かせた。

しばらく待たされやっと来た。
鯵のたたきが円すい状に盛られている。
デカイ!鯵にネギと生姜それに醤油ダレですでに味が付いている。
店のおばさんが「ごはん少なかったら言ってくれれば足しますので。」と言ってくれた。
ずいぶん親切な店だ。人気のある理由は味だけではなさそうだ。

肝心の味の方だが。
「美味い。」
である。それ以外に表現は見つからない。
あ!っというまに たいらげてしまった。
しかも、ご飯の追加は要らないほどの量だった。

写真で見ると小さいがドンブリはラーメンのドンブリ並に大きいと補足すれば分かって頂けるだろう。

満腹で外に出ると20人近い人が並んでいた。周りは閑散としてるのにここだけ雰囲気が違う。
よくこんな所を皆探し出すな〜。関心させられる。

店の名は「錦」という。一度自分の舌で感じてきてもらいたい。

他にもメニューは豊富だ。
今度は飲みに来たいとニックと話して店を後にした。

クラッシュド・ストロベリー
 そのまま来た道を帰るのもつまらない。まがりなりにもツーリングだ。
天城のループ橋の方に進路をとる。ニック情報ではそこにイチゴのパフェを出す有名な店があるらしい。
とりあえずグルメツーリングと銘打っているので行くしかないだろうと言う事で食べに行くことにした。野郎二人で..。

店構えは単なるみやげ物屋だ。
その中にある喫茶コーナーに入る。
とりあえずメニューを眺める。
メインはパフェだがちょっとこっぱずかしいので
いかにもメインはコーヒーでおまけにパフェを頼む振りをした。(どっちも一緒か。)

「クラッシュド・ストロベリー。」苺を凍らせて砕いたやつにアイスクリームと生クリームを乗せたものだ。
話によるとテレビや雑誌で紹介されているらしい。
パフェのイラストの入ったTシャツまで売っていた。(誰が買うんだ?)

味は美味いけど所詮パフェだ。劇的に美味いというものでもない。
一度試すのもいいだろう。店の名は喫茶七滝茶屋だ。

帰路
 ツーリングらしくちょっと走りそのまま帰ることにした。
思ったよりも山の方は寒くニックの重装備は重装備でなくなっていた。
それに雨にも結局降られず、結果的にはニックは最良の選択をしたことになった。

ニックは予定通りだと胸をはっていたがちょっと前まで後悔してたくせにー!と思ったが
結果オーライなので何も言えんかった。

 このツーリングはニックのかみさんには内緒だと言っていた。
しかしいつも自分でばらすんだよね。と思いながら
はいはいと言うことで青葉ICで別れ家路についた。

次の日、ニックがかみさんを連れて同じ道をたどったかは定かではない。