エボシキジ
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クジャク属は2種あり、本種とインドクジャクである。いずれも東南アジア産であるが、本種は3亜種に分かれ、ジャワ島、インドシナ半島、ミャンマーにそれぞれ分布する。
ジャワ島に分布する亜種(P.m.muticus)はかつてマレー半島のクラ地峡に及んでいたが、現在はジャワ島の2つの保護区に生息するのみとなり、今から40年前の推定個体数は250羽足らずであった。
インドシナ半島の亜種(P.m.imperator)はかつてはミャンマー東部までの半島に広く分布していた。
ミャンマーの亜種(P.m.spicifer)はかつてはインドのマニプル州、アッサム州でも生息していた。
生息地は川岸の土手、森林の開拓地など、高い草と点在する密林あるような環境で、標高1220mまでにすむ。
減少の原因は草原や密林の開墾と、美し鳥のため、密漁の対象になったことに加え、インドシナ半島のたび重なる戦火によることが大きい。
インドネシア、マレーシア、タイでは法律によって保護されている。
人工飼育は古くから盛んで、日本でも30年前で約500羽の数が確認されている。
ワシントン条約付属書Uにリストアップ。

上:マクジャク
下:インドクジャク