VEニュース(情報)



VEニュース(2010年03月)



今月はあまりニュースがありませんので、私的な(趣味の世界の)ニュースをお送りします。

1.佐藤、初めて国体に

 と、言っても選手ではなく、「くしろ・サッポロ氷雪国体」のスキー国体の副団長として参加しました。副団長とはカッコ良いですが、開会式で県のコートを着て、旗を振る、それ以外は「ガンバレ!!」を絶叫する役で、それ以上のファンクションはありません。強いて言うと夜に出費がかさむ・・機能が付いて回るというもの。

 そもそも国体は、軟式野球で昭和44年ころ、神奈川予選の決勝戦にまで進み、延長で0-1で出場を逃したことが少し縁があったくらい。ついに「国体」参加ですよ。

 しかし多くの感動をもらいました。久々の君が代もジーンときましたが、ジャンプに中学生(少年=高校生枠に各種目1名は中学生が出ても良い)が果敢に飛び90m近くの飛躍を見て、ソチ(次回の五輪会場:ロシア)に繋がるなと夢を持たせてくれました。

 さすが一流、ノルディックもアルペンも個々のレースの感動も語りつくせないほどイロイロ頂きました。ありがとう!


2.講演会のお知らせ

 4月5日、日経BP社主催の佐藤の講演会がLearning Square 新橋(東京港区新橋)で開かれます。題して

VEは面白い~既存VEの誤解を払拭して本当のVEを学ぶ~
なんと6時間のロング講演、ワークショップ式に途中演習もありです。主なプログラムは、

【1】VEはCR(コストリダクション)か

ある幹部がある採算性の悪化した製品の担当者に「おい!VEしているか」と叱責すると、担当者は慌てて取り引き先に値下げの交渉…。これは設計現場でよくある光景ですが、「VE」ではありません。材料や構造を変え、作りやすくして原価を下げる。または、機能を上げて売りやすくして沢山売って、値崩れを防ぐことがVEです。まず「VEとは何か」を確認しましょう。


【2】使用者は誰だ---すべてのユーザーを視野に入れろ

トラックのユーザーは誰でしょうか。運転手さんはスピードが出て、快適な運転席であったら良いと思うでしょうが、オーナーは予定の時間に目的地についてくれて、坂道は少々スピード落ちても燃費が良ければと考えます。整備士は分解して交換しやすい構造なら良いとし、荷主は荷物が痛まないことを要求します。このように、まずはさまざまなユーザーが存在することを理解しましょう。演習では、事例を基に「ユーザー探し」を行います。


【3】要求機能を捕らえているか---機能を見落としていないか

設計者の思い込みでなく、ユーザーが本当に何を求めているかを考えることが大切です。例えば、携帯電話機を例にとると、スキー場で携帯メールは見れない、好天の海辺で太陽を背にして写真は取れない、という製品では、画素数をどんなに増やしてもユーザーニーズに応えているとは言えないのではないでしょうか。ユーザーの真のニーズを探すことが、「機能開発」です。演習では、機能開発の一つとして、ある事例における「機能さがし(定義)」を行います。


【4】勝負のポイントは競合に差をつける追加機能

これもよくある光景ですが、他社がドアーミラーにフラッシャーランプを付けたので、「うちも付けろ!あれも付けろ!これも付けろ!」と必死に真似をする…。しかし、これは勝つ競争力ではありません。逆に、他社が真似てくるような機能の開発が競争に差を付けるポイントです。その機能開発がVEの極意なのです。そのためには、自分が開発した製品が他社より高く売れるかどうかを考えることが大切です。演習では、機能開発をして世の中にないものを創造する訓練をします。


【5】アイデアを創造しているか

今あなたが手掛けている設計の基本設計は何年前のものが考えたことがありますか?ひよっとしたら、あなたが入社した以前からのもので、ただ微妙に寸法が違うだけということはないでしょうか?そして、今回大問題になった某社のブレーキペダルのように外注丸投げしていませんか?これでは、設計ではなくトレースとかコピーですね。真似も結構ですが、それを基に創造を加えて差を付けることが大切です。演習では、【4】で開発した機能を具体化するアイデア発想を身につけてもらいます。


【6】アイデアを保証しているか---徹底した欠点対策

こうして新たに発想し、創造した製品については、絶対の品質保証をしていかなければなりません。自分が開発した製品がお客様に受け入れられているか、簡単に壊れたり漏れたり外れたりしていないか、子供が触ってもけがをするようなことはないか、などなど。某メーカーのような効かないABSでは怖くて乗れませんね。品質保証は機能保証、業務の一環です。演習では、品質保証の一環として、【5】で考案したアイデアの利点と欠点を探す訓練を行います。


同社の下記のホームページで受講受付を開始しました。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/SEMINAR/20091218/178717/#ve


3.VE全国大会論文申し込み締め切る

 なぜ、このニュースを載せたかと申しますと、全国大会に論文が入選しませんと、CVS受検ができないのです。VPMではCVS挑戦のWSS(ワークショップセミナー)を開催したり、論文の書き方の指導や訴求ポイントなどの指導を通信教育したりして、少しでも多くのCVSが生まれる様に支援しています。今年は佐藤塾から論文に6名が応募しました。これから論文の中身をしっかりまとめる作業に移ります。予選(入選)通過することを心からお祈りします。

4.VES、CVS合格発表(継続掲載)

1)VES・・・ついに日本のトップに躍り出た!

  本年度は、90名の受験申請者があり、実際の受験者は85名、合格者は34名(合格率40%)で累積有資格者数は183名になりました。

  さてさて、佐藤塾の塾生の成果は、11名の受験者数で6名(55%)でほぼ全国平均であまり威張れる成績ではありませんでした。

  しかし、今回の合格者数の企業単位では佐藤塾生の所属する三菱重工業が、三菱電機と並んで6名の合格者を出し、累積ではなんと全国1位の有資格者(14名=全員卒業生)を有する企業に躍り出ました。素晴らしいではありませんか。さあ、この数を誇りに大いに成果を上げていただきたいと期待するものです。


2)CVS

速報です。と言っても、すでに協会のホームページでご覧になっておられるかもしれませんが、9名の受験者中、2名(フジタの曽我行雄さん、日立建機の高橋均さん)が合格されました。今年度のCVS受験には佐藤塾の挑戦はありませんでしたが、来年こそは何とか塾生の合格を目指したいと考えています。


5.佐藤の連載「勝つ設計」絶好調!(継続掲載)

日経ものつくり誌に、佐藤の連載が続いておりますが、(手前味噌で恐縮ですが)好評で少なくも半年間の延長が決まりました。本年9月まで延長です。

佐藤の思い入れを精魂こめて書いています。今月(2月号)のテーマはVEの牙城に切り込んでゆきました。今までのVE技術の問題点や対策の仕方、いかにVEを発展させるかなどに触れています。諸先輩の怒りを頂いてしまうかもしれない内容です。どうぞお読みください。



お知らせ「VE & Tear Down 小道具の斡旋」(継続掲示)

-実際にご活用いただいている企業さんがあります-

 多くの方々から、「VEの機能カードは無いか」「Tear Down展示用のタッグは無いか」とお問い合わせいただいており、このたび準備し小分け販売することになりました。
機能カードは裏に接着剤が付いていて、綺麗に貼り付けることが出来ます。剥がして再度貼り付けも可能です。(たぶん日本で唯一)
タッグは、5色あり、機種名、部品名、部品番号、コスト、重量、材質、その他の情報が記入できるように印刷されています。勿論取り付け用の針金付です。(写真参照)
機能カードは200枚単位で販売(2000円、送料当社負担)
Tear Down Tagは5色100枚単位で販売(5000円、同)です。ご要望は、弊社アドレス vpm-office@dol.hi-ho.ne.jp もしくは、
電話042-753-8658までご一報ください。



                      




◆ SAVE大会の案内や、行事案内。
◆ データや出来事、トピック。
◆ VE協会の案内など
随時掲載して行きますので、お楽しみに!!