VEニュース(情報)
VEニュース(2010年08月)
今月のニュース
1.VE協会
瀬口龍一 新会長就任
2.SAVE大会報告(継続掲載)・・・置いて行かれた日本
3.「勝つ設計」7・8月号の内容紹介
4.2010年度日本VE協会セミナースケジュール
5.VPMのVE関連グッズの紹介
1.日本VE協会
瀬口龍一 新会長就任
日本バリューエンジニアリング協会は、6月の定例総会で、小野茂夫会長の後任として、瀬口龍一氏(元日立製作所取締役、元日立建機・代表取締役社長、会長を歴任、現同社名誉相談役)を新会長に選出した。
佐藤個人の目でのコメントを加えると、素晴らしい会長を漸く選出した、率直に歓迎の意を表したい。
瀬口さんとは、1989年のEC(当時、現EU)の第1回のVE大会に技術発表の日本の代表として訪欧した際に、やはり日本の代表として、同大会に祝辞を述べに来られた際にお会いしてからいろいろな場面でご指導いただいており、VEを日本に導入した時からVAに接しられ、日本の経営者の中で、最もVEを理解し、重視し、実践された方。
就任記者会見で、
①VEを知らない経営者にVEを積極的にPR
②会社ぐるみでVE資格者増加を推進
③(VE技術の)研究開発を進め、より優れたVEを提供。
④政治家にもVEを知ってもらい、政治の世界でもVEを生かしてほしい。と述べられ、
VEが公共事業に役立つことや、「物を買うのではなく機能を買う」ことも強調され、VEを事業を始める段階に導入すれば「事業仕分け」仕分けなど不要になると、強調されたようだ。
2.SAVE大会報告(継続掲載)
SAVE大会に行ってきました。佐藤にとって連続22回目の参加となる、記念すべき第50回目の大会がカルフォルニア州ロングビーチで、同港に係留されるかつて、世界の海を優雅に航行して回ったQueen Mary号で開催された。状況を速報版にて報告しよう。
1)大会概要
今年の参加者は、登録ベースで、19カ国260名ほぼ昨年並みの参加状況ではあったが、年々参加者が減っている感じがする。アメリカの最西部が開催場所であったことが影響したのか、東海岸沿いの要人を見かけない。そして高齢化が進み、随分見慣れた人の欠席が目立った。地理的に、やはり大きい国だから故の事なのか、はたまたここ数年の衰退傾向からか・・。
その中にあって、なんと韓国がすごかった。参加者32名。(昨年記念すべきSAVE50周年に意気込んで参加した日本勢が17名、これからしてもすごい数だ。日本からは私を含め、男性5名、女性4名(事務局・参加者の奥様=佐藤夫人含め2人、中大路通訳)計9名。かつていすゞグループだけで現地でバスを貸し切るデレゲーション(35名参加)が懐かしい。
雰囲気は、会場がかつての豪華客船だからというわけではなかろうが、半袖のカジュアル、革のジャンパー姿、ジャンジャン冷やす会場への対応かセーター姿と、自由気ままなスタイル。私も開会式にひな壇に座らされるとはつゆ知らず、カジュアルで参加。
内容的にはここ数年同じ様な報告をしているが、新技術が出てこない。一時DFMAやQFD、6σが、そしてTRIZが話題の中心になり、並行してしっかりFASTが盛り上がるパターンであったが、もう5年もたつだろうか、その姿はなく、内容的には興味はなくはない程度の事例発表が続き、日本の発表も同じように技術的には比較的高い方に属するも、インパクトはなく、日本の技術がSAVEを引っ張ると言う力にはならなかった。
それでも、アメリカ人の発表者は毎年新しい人が現れ、協会役員もどんどん入れ替わり、そしてベーシックな発表をする人は相変わらずいて、技術の基本が大事にされている嫌いは毎年感じるところだ。
開会式前に、ひな壇で次期会長のCraig Squires氏と談笑する佐藤 |
2)置いて行かれた日本
昨年のSAVE50周年でも、日本セッションへの参加者は発表者(と言うより出演者)との長い友人であったり、師弟関係者であったりの人を除くと、目新しい人はなく、既にここ数年見られる現象として日本への興味は薄らいでいた。
今年の発表にも必ずしも多くの人が集まったとはいえない。他の会場と同時比較ができないが、日本人を除くと限られた人数だ。
韓国人の発表の方が多かった感があるが、これは何せ30人を超える大デレゲーションの影響か、少なくもアジアへの興味は薄らぎ、日本がモノづくりや新製品開発に注目された時代は完全に終わったと感じた。そう、日本から発信された新しいと言うより基本的な重要な技術が世界中に浸透し、その間新しい技術開発が怠られ、均質化時代から取り残された時代に移り変わりつつあるようだ。
CVSの数も、日本は超難しい論文審査、資格審査で毎年1~2名しか増加しない間に、なんと韓国は610人のCVS。私に挨拶にみえた韓国のVErの大半がCVSであった。いくら審査方法が甘いとはいえ、同じ資格、世界共通の資格、協会の戦略の差だ。VEに関する実力=0のVESの数にうつつを抜かしている時代は過ぎたはず。如何に将来に向けた活気ある組織にするか、人材を育成するか、技術を開発するか、世代交代を含め、大いに議論しないと、もっと置いていかれるのではないかと危惧するところだ。
そう言えば帰国時にLAXの免税店、大半が中国人。10年前は大半が日本人であったが、大逆転。マナーの悪い中国人に閉口、凄い買い方、金の使い方。間もなく賃金でも抜かれるのだろう。そうすれば、もう一度本当の技術力の勝負の時が来るのかもしれない。
3)表彰晩餐会
50回を記念して、服装はタキシードとイブニングドレスが指定された。残念ながら私はタキシードなる礼服を持ち合わせていないので、一張羅のスーツにピンクのネクタイ、ピンクのポケットティーフで臨んだが、さすがアメリカ人たちはビシッと決めてきた。そう、ドイツのピーターリードもカッコ良かった。韓国勢はノーネクタイの場違いの人も多く、雰囲気は今一つであったが、晩さん会は盛り上がった。
表彰の中でおなじみのJerry Kaufmanが50回連続参加で表彰された。第1回からの全回参加ただ1人、これはすごい。私はその中で22回はもうベスト5に入る存在になったようだ。
Bill
Lenzerのお父さん(右から2番目、 |
この写真は、驚くことが起きた。大の親友だった故Bill Lenzerのお父さんが訪ねてくれた。家内とダラスに赴いたときにも葬儀の時にも何度もお会いした方だが、この晩さん会にステッキいを突いて来られたのだ。
Craig
Squires氏と日本人参加者、 |
新しいCVSを迎えるセレモニー (左から5番目が佐藤) |
3.「勝つ設計」7・8月号の内容紹介
好評を頂いている、日経BP社の月刊誌「日経ものづくり」の佐藤のコラム『勝つ設計』は、3月号までに誤った日本のVEを強調し、4-6月号でMD(Modular Design)の真髄に触れてきました。
7月号からは佐藤が日本の製造業に提供した「テアダウン」について解説しています。多分10月号まで続くのではないか(執筆者が曖昧なことを言っています。今大変乗っていて、原稿が膨れ上がり、何月まで載せるか少々未定の部分あり。)と思っています。
このホームページでは、トップに戻り、「ブログ・主張」のコーナーにバックナンバーをお読みいただけるようにしています。是非お読みください、そして、ご意見をお送りください。
4.セミナースケジュール
1)VPMのセミナー
まだ日程が確定していませんが、VES・CVS受検用WSSを夏に企画します。
2)日本VE協会主催のセミナー
①基礎講座(入門:VEL受検対応)
受講チィケット:21000円
仙台地区
*10月14日(木)~15日(金):仙台商工会議所
東京地区
*4月22日(木)~23日(金):日本VE協会:終了
*5月20日(木)~21日(金):日本VE協会:終了
*6月17日(木)~18日(金):日本VE協会:終了
*7月26日(木)~27日(金):日本VE協会:終了
*8月27日(金)~28日(土):日本VE協会
*9月16日(木)~17日(金):日本VE協会
*7月26日(木)~27日(金):日本VE協会
*10月7日(木)~8日(金):日本VE協会
*11月25日(木)~26日(金):日本VE協会
*12月16日(木)~17日(金):日本VE協会
*1月20日(木)~21日(金):日本VE協会
*2月3日(木)~4日(金):日本VE協会
名古屋地区
*6月10日(木)~11日(金):中産連ビル:終了
*11月11日(木)~12日(金):中産連ビル
大阪地区
*5月20日(木)~21日(金):新大阪丸ビル新館:終了
*7月22日(木)~23日(金):新大阪丸ビル新館:終了
*11月18日(木)~19日(金):新大阪丸ビル新館
*1月20日(木)~21日(金):新大阪丸ビル新館
福岡地区
*9月2日(木)~3日(金):都久志会館
②テクニカルスキルコース:VES受検単位取得コース(いずれも会場は日本VE協会)
下記コースから3コース受講すると受験資格になります(125,000円、1講座43050円)
*6月24日(木)~25日(金)「管理・間接業務のVE」(大西正規氏)
*7月8日(木)~9日(金)「新しい価値を生み出す創造性強化」(亀崎恭尚氏)
*7月22日(木)~23日(金)「建設業のためのVE」(松田節夫氏)
*8月23日(木)~24日(金)「開発設計のVE」(中神芳夫氏)
*9月9日(木)~10日(金)「VEブラッシュアップ講座」(野田康彦氏)
③アドバンスコース:CVS受検単位取得コース(いずれも会場は日本VE協会)
1講座25410円、4講座セット=89100円(有資格者割引あり)
*6月22日(火)「業績向上につなげる企業会計とコストマネージメント」(植松亮氏)
*7月29日(木)「目標必達のチームリーダーに求められるふぁ知りテーションスキル」(舛廣葉子氏)
*8月26日(木)「VEの原点的思考(機能分析中心)」(土屋
裕氏)
*9月7日(火)「VEを組織的に適用するためのマネジメント」(中神芳夫氏)
お知らせ「VE & Tear Down 小道具の斡旋」(継続掲示)
-実際にご活用いただいている企業さんがあります-
多くの方々から、「VEの機能カードは無いか」「Tear Down展示用のタッグは無いか」とお問い合わせいただいており、このたび準備し小分け販売することになりました。
機能カードは裏に接着剤が付いていて、綺麗に貼り付けることが出来ます。剥がして再度貼り付けも可能です。(たぶん日本で唯一)
タッグは、5色あり、機種名、部品名、部品番号、コスト、重量、材質、その他の情報が記入できるように印刷されています。勿論取り付け用の針金付です。(写真参照)
機能カードは200枚単位で販売(2000円、送料当社負担)
Tear Down Tagは5色100枚単位で販売(5000円、同)です。ご要望は、弊社アドレス vpm-office@dol.hi-ho.ne.jp もしくは、
電話042-753-8658までご一報ください。
◆ SAVE大会の案内や、行事案内。
◆ データや出来事、トピック。
◆ VE協会の案内など
随時掲載して行きますので、お楽しみに!!