■不幸の通知を受けたら(弔問の心得)

○通夜の前の弔問

1.すぐ駆けつけて遺族を慰めるときは、平服のままでよい。 かえって礼服で行くと、不幸を待っていたと思われかねない。

2.電話での弔問は、取り込み中のことが多いので、できるだけ避ける。 電話で長々と死因、臨終の様子、思い出を聞くのは先方に迷惑。

3.近親者なら、すぐに葬儀の準備、手配にかかる。会社の人なら、 身内の人と相談しながら、葬儀の手配を手伝う。それほど親しくない 知人なら、弔問をしても玄関先で失礼してもかまわない。

4.取引先の不幸にはまず弔電。供物、供花などは通夜前に届くように 手配する。

○お悔やみのことば

1.「このたびは誠にご愁傷(しゅうしょう)さまでございます」 「突然なことでお悔やみのことばもございません」 「ご看病のかいもなく、さぞお力落としのことでございましょう」など。

2.「誠に……」「突然なことで……」といって、あとのことばが はっきりしないことが多いが、お悔やみのあいさつはこれでよい。 深い哀悼の心が大事なのであって、涙で何もいえず、頭を下げるだけ でも非礼ではない。

3.「重ね重ね」「返す返す」などの重ねことばは、不幸が重なると いって、忌みのことばになっているので注意。

○通夜、葬儀、告別式の区別

葬式は、通夜、葬儀、告別式の3つからなる。

1.通夜は葬儀の前夜に故人をしのぶ行事。いまは遺族や近親者だけでなく、 一般会葬者が参列することもある。

2.葬儀は、遺族や近親者が故人に別れを告げる儀式。告別式は、 葬儀が終わってから行われるもので、遺族・近親者以外の一般の 故人を知る人が別れを告げる儀式。したがって、一般会葬者が参列 するのは告別式だが、葬儀と告別式が明確でなく、一般会葬者が葬儀に 参列することも多い。

■会葬のマナーとタブー

1.祭壇のわきにいる遺族のところへわざわざ出向いて、くどくど話すのは 心がこもっているようでもマナー違反。

2.式場では、友人がいても、会話は控えめにする。

3.告別式に出たからには、出棺まで見送るのが義務。

4.出棺の見送りには戸外でもコート類は着用しない。