『山弦・One More Music』2000.04.22 Part.1


佐橋: 佐橋佳幸
小倉: 小倉博和
佐藤: 佐藤博 

(敬称略)


BGM: 『Fly To You 2000 』 (by 佐藤博)



マスター:徳島県の地福寺の藤祭りの話題。樹齢200年のすごい藤。
     今日のゲスト、佐藤博さんもすごい経歴の持ち主だとか。
     お話、楽しみですよねぇ。


佐橋: こんばんは。えーー、山弦One More Music 、今週も始まりました。

小倉: はい。今日はですね、おごそかに、始まった感じですが。

佐橋: ちょっと、違うのよ、いつもと、ね。

佐藤: (笑)

小倉: なんとですね、今日は、ゲストの方が・・・いらっしゃって・・おります。。

佐橋: えー、佐藤博さんです。

小倉: いえぃ。

佐藤: こんばんはーー。

佐橋: 佐藤さんも、ついにこの店に飲みに来るように、なってしまいました。(笑)

小倉: (笑)
佐藤: (笑)

佐橋: 今、丁度、かかかっているのが、佐藤さんの、『Fly To You』という・・

小倉: ええ、今度、ベスト盤がね・・・

佐藤: そうです。

佐橋: 4月の・・・何日になりましたっけ・・・

佐藤: え−っと、12日・・・

小倉: 12日に発売されるという・・・

佐藤: はい。

 #実際は、1週間遅れの19日発売になったようです。

佐橋: 佐藤さん、何枚ぐらい、ソロ・アルバム、だされてます?

佐藤: 多分ね・・んっと、ベストを含めると、16,7枚かな・・

小倉: ああ、すごい・・・

佐藤: だから、いわゆる、オリジナルアルバムは、14、5枚だと思う、、

佐橋: なるほどぉ・・・

佐藤: 1976年から・・

佐橋: 76年。

佐藤: うん。


 


オープニングのジングル

 



BGM: 『Hello Love Again』 (by 佐藤博)



佐橋: えーーっと、実はですね、山弦、

小倉: はい。

佐橋: と、この二人はですねぇ、先月の、末に、佐藤さんにさそっていただいて、
    佐藤博さん&山弦というライブを、大阪と東京でやったばかりなんですけれども。

小倉: あーれは、楽しかったよね。

佐橋: すごいですよぉ・・・・

佐藤: (笑)
小倉: (笑)

佐橋: 現ヒックスヴィルの、元ロッテンハッツの、

小倉: はいはいはい。

佐橋: 真城めぐみちゃんと、あと、佐々木久美さん。ね。

小倉: 佐々木久美さん・・・オルガン・・・

佐橋: を、フィーチャーして・・・
    面白い編成でしたもんね、まず。

佐藤: そうだねぇ。

佐橋: うん。
    それで、佐藤さんの、今まで書かれてきた曲や、プレスリーの曲や、
    ハンク・ウィリアムスの曲なんか、いろいろカバーもやったりして・・

佐藤: そうだね。

佐橋: ねぇ、面白かったんですけれども。

小倉: でも、あれですよね・・・もう、20年くらい、ずっと、やってらっしゃいます?

佐橋: もっとじゃない?

小倉: この、さぁ・・・

佐橋: 76年ソロ・アルバムなんだから・・・
    佐藤さん、最初に、この音楽業界(笑)で仕事したっていうのは、
    なんなんですか?

佐藤: 最初に、仕事したっつーのはぁ・・・

佐橋: ええ。

佐藤: あのー、レコーディングじゃなくて、いわゆる、プレイをしたっていうのは
    (少しイントネーションが京都っぽい)

佐橋: ええ。

佐藤: えーーと、京都のね、キャバレーかな。

小倉: ああ、キャバレー。

佐藤: キャバレーが、最初。

佐橋: 佐藤さん、京都の方なんですよね。

佐藤: うん。
    それで、最初は一人で弾き語りやったり、ウチの自宅で、多重録音やったり
    してたの、ね。

佐橋: あ、その頃から多重録音とか・・・

佐藤: うん。で、二十歳になった頃、人に勧められてピアノをやるようになってぇ。

佐橋: ええ。。。え?え?ちょっ、ちょっと待ってください。
    最初はピアノじゃなかったって事?

佐藤: そうそうそう。

佐橋: ・・・ちょっと待ってください。

小倉: 最初はねぇ・・・

佐藤: 最初はね、ギターだったの。

小倉: ギターを弾いてらっしゃった。。。

佐橋: ギターを弾いて、歌ってた、と。

佐藤: うん。
    ギターを始めるきっかけがぁ、音楽にのめり込む、ものすごく大きな
    きっかけでぇ。

佐橋: あーーーー。

佐藤: でぇ、だから、もう、それ以前は、とにかく毎日が面白くないわけ。

小倉: 毎日が面白くない。(笑)
佐橋: (笑)

佐藤: そう、全然、面白くない。(笑)
    この世に、なんの未練もない・・

小倉: (笑)
佐橋: (笑)

佐藤: って感じだったわけ。(笑)
    ところが、中学、2年の頃に、好きな女の子が、同じクラスに出来てぇ。

小倉: はいはいはい。
佐橋: ああ、

佐藤: 向こうがクラシックギターを習ってるっつんで、じゃぁ、僕もクラシックギターを
    習えば、その子に近づけるなぁっと思ったのが、最初の動機だったの。

佐橋: いやぁ、いいじゃないですかぁ。

小倉: ロックン・ローラーな、動機ですねぇ。

佐橋: (笑)

佐藤: それで、ギターを買って、開放弦をボロンと弾いたら、もう、それまでに味わった事のない
    感触を味わったわけ。

小倉: あーーー、オペレーション(?)は、ギターに・・・
    一発目で、やられたっていうか・・

佐藤: そう。
    もう、なんか、とてつもなくデカイもんに、抱きすくめられたみたいな。

佐橋: あーーー、佐藤さん、それまでも、音楽は好きだった・・・

佐藤: そうそう、歌うことは、好き、で、歌っては、いた・・・

小倉: いいコトバですね。
    「とてつもなく、デカイものに、抱きすくめられた。」っていう、ね・・

佐藤: うん。

佐橋: いや、ちゃんと・・(おぐちゃん、)ちゃんと、聞いてる?

小倉: この経験が、もう、やっぱりね、、ミュージシャンとして、やっていくという。。

佐藤: その時思ったのが、別にギタリストになりたいとか、プロのミュージシャンに
    なりたいとか、その時点では思わなかったんだけど、

佐橋: ええ。

佐藤: 音楽とかかわってられたら・・・

佐橋: 幸せだろうなぁ、と・・・

佐藤: 生きていってやっても、いいだろうなって・・・(笑)

小倉: (笑)
佐橋: (笑)

佐橋: さすが、お寺の息子さんだけあって、

小倉: そうですね。(笑)

佐橋: なんか、こう、「悟り」が、今・・・(笑)

小倉: 岡林さんと話してるような・・・

佐橋: それはまた違う・・・(笑)

佐藤: あはは、そうか・・・(笑)

小倉: 嘘です。。。

小倉: でですね、さっき、ちょっと聞きたかったんですけれど。

佐藤: うん。

小倉: えー、『Fly To You』、それから、『Hello Love Again』、
    これは、何年くらいの・・・

佐藤: えーーとね、『Fly To You』はね、今回のアルバムの為に、

小倉: 録り直した・・・

佐藤: 鈴木 茂君から、ガットギターを借りて・・(笑)

佐橋: (爆笑)
小倉: (笑)

佐藤: 新たに、インスト・バージョンとして、作り直した曲で・・

佐橋: なに、さっきの、あのギターは、佐藤さんが弾いてるって・・・

小倉: そうなんですよ、ね。

佐藤: で、あと、『Hello Love Again』はね、多分、80年代の、86年か
    その頃の・・・一人多重録音の、コーラス・・・

佐橋: あれ、全部、一人・・・あーー。。

小倉: あ、なるほど、ね。全部、一人なんだね・・・
    すごいですね・・・

佐橋: あ、佐藤さん、でもぉ、あのぉ・・

小倉: 茂さんからガットギターを借りてっていうの、いいですねぇ。(笑)

佐橋: 最初、そのぉ、抱きすくめられちゃってぇ、そいでぇ、あのぉ・・・

小倉: そっちのほうに・・・抱きすくめられたのが、大体・・・70・・・

佐橋: それ、何年頃の話なんです・・・?

佐藤: だから、中学2年・・だから・・いくつぐらい?

佐橋: いくつくらいって言われても・・(笑)

佐藤: 1・・・4,5でしょう?
    14,5として・・・・35、6年前。

小倉: ということは、多分・・・68年・・・

佐藤: あ、もっと前か。37、8年前だ。

佐橋: 60年代。

小倉: 60年代の、中盤。

佐橋: うん。

佐藤: ビートルズが出てくる、ちょい前。

小倉: 62年、3年・・・

佐橋: それ、60年頃ですよ。

小倉: みたいねぇ。

佐橋: ビートルズデビュー、確か、62年だったような気がする・・違ったかな。

佐藤: 僕が覚えてるのは、高校1年の時に、ビートルズを、知ったのかな。

小倉: あー、なるほどぉ。

佐藤: それで、ドラムとか、ベースとか、で、ホントはバンドでやりたかったんだけど、
    僕の世代って、ま、たとえばドラム持ってる人って、少ない訳よ。

佐橋: あーーー、そうですよねぇ。

佐藤: それで、必要にせまられて、最初は、椅子たたいたり、なんだかんだして、

小倉: ああ、自分で、ねぇ。

佐藤: もう、ドラム欲しくなって、中古のドラム買ったりして。
    それで、丁度、この部屋より、ちょっと大きいくらいの、を・・

小倉: この部屋っていうのはですね・・・6畳くらいかな?

佐藤: そうだねぇ。

小倉: 6畳、ちょっと欠ける・・・5畳分くらいだ。。

佐藤: もう一回り、デカイぐらいの、を、スタジオにして。

佐橋: 蔵・・・お寺の中にある・・・

佐藤: そうそう。

小倉: まず、ギターに目覚めて、それからドラムを始めて、

佐藤: そう。

小倉: それから、ベースも、ねぇ。

佐藤: そうそうそう。平行して。

小倉: もう、マルチなっていうか、もう、本当に・・・

佐藤: 自分が、歌が好きだから、今だったらカラオケってどこでもあるけれど、
    自分が歌いたい歌を、気持ちよく歌う為に自分でオケつくったっていう、
    そういう感じだよね。

佐橋: なるほどぉ。(笑)
    あーーー、だから、僕らが始めた時には、もともと、いろんな事が、もうすでに
    興っていたし、ある意味じゃぁ、例えば、いわゆるテープレコーダーだって、
    24チャンもあったわけだから・・

小倉: そうですね、24はないにしても・・・・

佐橋: マルチ・・ね。

佐藤: 僕が最初に始めた時には、モノラルと、ステレオのデッキで、始めたのね。

小倉: オープンリールのね。

佐藤: そうそうそう。

佐橋: ああ、じゃぁ、佐藤さん、こっちに録っちゃ、こっちに移してっていう?

佐藤: そうそう。
    最初はギターで弾きながら歌って、それを今度聞きながらドラム入れて、
    で、それを聞きながら、また、今度はベース・・・(笑)

小倉: ピンポンってヤツですね。

佐橋: 今と、やってること、一緒じゃないですか。(笑)

佐藤: そうそうそう。(笑)
    機材は違うけど、やってること、一緒なんだよ。

佐橋: そうですよねぇ。

小倉: その時代から、でも、ピンポンしながら自分でオケ作ってたっていうのは・・

佐橋: すごいですねぇ。

小倉: すごいですね。。。。        


(Part2へ続く)


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